
中小企業が銀行融資を受ける方法はどのくらいある?
元銀行員がプロパー融資以外の方法についても解説!
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- 融資って「プロパー」だけじゃない!実は色んな方法がある
- 中小企業が銀行融資を受けづらい理由、じつは“あるある”なんです
- 保証協会・制度融資・当座貸越・ABLなど、選択肢はたくさん
- 銀行の審査目線とズレないことが融資成功のカギ
- 「誰に、どう相談するか?」が資金調達の成否を分けます
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中小企業が銀行融資を受ける方法はどのくらいある?

こんにちは、ホンマル株式会社の村松です。
元・地方銀行の本部で、毎日毎日ひたすら「融資が通るかどうか」を審査していた人間です。
さて本題。
よくこんな相談を受けます。
「銀行から融資を受けたいけど、うちはプロパーじゃ無理ですよね…?」
この“プロパー無理論”、現場では本当によく聞きます。でもですね、これ、実はちょっともったいない思い込みかもしれません。
実際には――
- プロパー融資(銀行がリスクを全部負う)
- 信用保証協会付き融資
- 制度融資(代理貸付)
- 当座貸越
- 不動産担保融資
- ABL(売掛金や在庫を担保にする)
- リースやファクタリング
などなど、銀行の融資メニューって意外と幅広いんです。
それぞれに特徴があって、どれがベストかは「会社の今の状況」「資金の使い道」「返済の見通し」で変わってきます。
要は、「プロパーが通らない=融資NG」じゃないんですよ。
ちゃんと設計すれば、別ルートで通す道はいくらでもあります。
過去の関連記事:
【経営者必見】
「事前の一手は、事後の百手に勝る」ーー元銀行員が語る“経営判断の質”を高める思考とは?
中小企業が銀行のプロパー融資を受けにくい3つの理由

ここで、ちょっと現実的な話をします。
プロパー融資って、銀行にとっては「貸し倒れたら、全部うちの責任」というタイプの融資。
そりゃ慎重になりますよね。
じゃあ、中小企業が通りにくい理由は?
代表的なのはこの3つです。
❶ 財務が「見えにくい」
中小企業だとよくあるのが、「実は黒字だけど、見た目は赤字になってる」パターン。
- 役員報酬が高め
- 一時的な赤字(設備投資や在庫仕入れ)
- 個人との貸し借りが混ざってる
こうなると、銀行側も「…この会社、本当に大丈夫かな?」と慎重になります。
ちゃんと説明できれば問題ないんですが、資料だけだと伝わらないんですよね。
❷ 担保・保証がない
プロパーは保証協会を使わないので、「返ってこなかったら銀行が損する」仕組みです。
だからこそ、
- 不動産などの担保があるか?
- 財務的な安定感があるか?
- 返済していける筋道が立っているか?
が重要になります。で、ここがクリアできないと、なかなかGOサインが出ません。
❸ 銀行の担当者が“案件を通せるか”問題
これ、意外と重要なポイント。
銀行の審査って「支店の担当者 → 本部の審査部」という流れなんですが、
支店で「この案件、良いですよ!」ってなっても、本部にうまく説明できなきゃ却下されます。
つまり、
どんなに良い会社でも、「資料と説明」が下手だと落ちるんです。
➡️ 関連記事:【融資が通る社長はここが違う】銀行に「信頼される社長」と「警戒される社長」の決定的な差
中小企業がプロパー融資以外で銀行融資を受ける方法!

ではここから、プロパー以外の融資方法を紹介していきます。
「そんなやり方あったの!?」という発見があるかもしれません。
01|信用保証協会付き融資
これは多くの中小企業で使われている仕組み。
信用保証協会が“連帯保証人”のような役割を果たしてくれるので、銀行としては安心してお金を貸せます。
ポイント
- 銀行:貸すけど、万一のときは保証協会が守ってくれる
- 企業:少し保証料がかかるけど、通りやすくなる
- 審査:銀行と保証協会の2段階でチェックされる
つまり、「プロパーじゃ通らないかも…」って思ったら、保証協会ルートで申請するのもアリなんです。
ちなみに、保証協会の審査は“銀行より少し柔らかめ”だったりします。
02| 制度融資・代理貸付
国や自治体が用意している「中小企業支援」の融資制度を、民間銀行が“代理”で実行するものです。
よくあるのが、
- 日本政策金融公庫と連携してるもの
- 都道府県や市区町村の制度融資
- コロナ関連で注目された危機対応融資
特徴
- 公的制度なので金利が低め
- 設備投資・創業・事業再構築など“目的限定”型が多い
- 銀行+公的機関の審査あり
タイミングによっては「補助金と組み合わせて使える」こともあるので、上手に使えば自己資金ゼロで新設備が導入できる…なんてこともあります。
03|当座貸越(とうざかしこし)
当座貸越って言葉、聞いたことありますか?
ざっくり言うと「この会社、信用あるから口座にマイナスの枠つけといていいよ」ってやつです。つまり、資金が足りないときに、自由に借り入れできるようになってるんです。
これ、実は「プロパー融資の一種」なんですが、形式がちょっと特殊。
ポイント
- 必要なときだけ借りられる(ムダな利息がかからない)
- 利用分だけ日割り利息でOK
- 信用力が高くないと設定してもらえない
そのため、当座貸越の枠がついてる会社って、銀行から「安定してるね!」と思われてる証拠でもあります。
04|不動産担保付き融資
中小企業にとって、ある意味“王道”とも言えるのがこの不動産担保付きの融資。
銀行としても、「返ってこなかった場合の回収手段がある」という意味で、安心してお金を貸せる仕組みです。
こんなときにおすすめ!
- 土地や建物などをすでに所有している
- これから購入予定の物件に対して融資を受けたい
- 借入金額が大きくなりそう(例:数千万円~億単位)
不動産担保があると、プロパー融資でも“格段に通りやすく”なります。
金利も比較的低めで、返済期間も長期に設定できるため、キャッシュフローも安定しやすくなります。
注意点
- 担保価値の評価次第で、希望額満額が出ないことも
- 法務局調査や現地評価など、手続きは少し面倒
- 「土地の所有者が親族名義」などの調整が必要なケースも
このあたりは、実務に詳しい専門家と一緒に進めたほうがスムーズです。
05|ABL・リース・売掛金担保などの資金調達
ここからはちょっと“裏技”寄りの手法もご紹介します。
聞き慣れない単語もあるかもしれませんが、ざっくり理解すればOKです!
ABL(動産・債権担保融資)
ABL(Asset Based Lending)は、在庫や売掛金、機械設備などの「資産」を担保にしてお金を借りる方法。
- 売掛金を担保にして、売上入金を前提に融資を受ける
- 在庫や保有資産の市場価値をもとに評価される
卸売業・製造業・建設業など、売上が立つまでに時間がかかる業種では特に相性が良いです。
リース活用
大型設備を一括購入するのは大変…そんなときに使えるのがリース。
- 初期投資ゼロで最新機器を導入可能
- 月額払いなので資金繰りにやさしい
- 契約期間終了後は「買取・返却・延長」が選べる
銀行融資と合わせて活用すれば、設備導入のハードルがグッと下がります。
売掛債権担保融資(ファクタリング含む)
売掛金(未回収の請求)を担保にして、先にお金を借りる仕組みです。
- 銀行融資版 → 売掛債権担保融資(ABLの一部)
- ノンバンク版 → ファクタリング(手数料は高め!要注意!)
※ファクタリングは便利ですが、相手を間違えると法外な手数料を取られるリスクがあるため、慎重に見極めましょう。
✅ 詳しく知りたい方は当社YouTubeチャンネルでも解説中! 📺【元銀行審査官ムラマツ|銀行攻略ラボ】
参考記事:銀行・信金に決算書を提出するときの注意点7選|資金繰り表・3年計画で“未来”も見せる
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【まとめ】中小企業で確実に銀行から融資を受けたいなら、まずはお気軽にホンマル株式会社|大口融資調達サポートへご相談ください!

さて、ここまで「プロパー融資以外」の方法を色々と紹介してきました。
要は…
- 銀行からの融資は「通るか・通らないか」の一発勝負ではなく、
- 「どのルートで、どの資料で、どのストーリーで行くか」がすべて。
銀行も「この社長、ちゃんと考えてるな」と思えば前向きになります。
逆に「説明が曖昧・資料が弱い」と、それだけで審査はNGに傾きます。
▶銀行融資に強い会社は、みんなやってること
- 事業計画書や収支計画をしっかり準備
- 「どんな設備で、いくらで、なぜ必要か」を言語化できる
- 銀行担当者が本部で説明しやすいように、伝え方まで工夫している
これ、全部「社長一人でやるのは相当ハード」です。
だからこそ、私たちのような「審査目線に強い専門家」がいるんです。
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