中小企業が銀行融資を受ける方法はどのくらいある?元銀行員がプロパー融資以外の方法についても解説!

中小企業が銀行融資を受ける方法はどのくらいある?

中小企業が銀行融資を受ける方法はどのくらいある?
元銀行員がプロパー融資以外の方法についても解説!

この記事は約7分で読めます。

早速!この記事の要約・ポイント
  1. 融資って「プロパー」だけじゃない!実は色んな方法がある
  2. 中小企業が銀行融資を受けづらい理由、じつは“あるある”なんです
  3. 保証協会・制度融資・当座貸越・ABLなど、選択肢はたくさん
  4. 銀行の審査目線とズレないことが融資成功のカギ
  5. 「誰に、どう相談するか?」が資金調達の成否を分けます

中小企業が銀行融資を受ける方法はどのくらいある?

銀行融資の「裏技」とは?見えない信頼づくりが実はカギ

こんにちは、ホンマル株式会社の村松です。
元・地方銀行の本部で、毎日毎日ひたすら「融資が通るかどうか」を審査していた人間です。

さて本題。

よくこんな相談を受けます。

「銀行から融資を受けたいけど、うちはプロパーじゃ無理ですよね…?」

この“プロパー無理論”、現場では本当によく聞きます。でもですね、これ、実はちょっともったいない思い込みかもしれません。

実際には――

  • プロパー融資(銀行がリスクを全部負う)
  • 信用保証協会付き融資
  • 制度融資(代理貸付)
  • 当座貸越
  • 不動産担保融資
  • ABL(売掛金や在庫を担保にする)
  • リースやファクタリング

などなど、銀行の融資メニューって意外と幅広いんです。
それぞれに特徴があって、どれがベストかは「会社の今の状況」「資金の使い道」「返済の見通し」で変わってきます。

要は、「プロパーが通らない=融資NG」じゃないんですよ。
ちゃんと設計すれば、別ルートで通す道はいくらでもあります。

過去の関連記事:
【経営者必見】
「事前の一手は、事後の百手に勝る」ーー元銀行員が語る“経営判断の質”を高める思考とは?

中小企業が銀行のプロパー融資を受けにくい3つの理由

銀行担当者や支店長の“頭の中”を可視化できていますか?

ここで、ちょっと現実的な話をします。

プロパー融資って、銀行にとっては「貸し倒れたら、全部うちの責任」というタイプの融資。
そりゃ慎重になりますよね。

じゃあ、中小企業が通りにくい理由は?
代表的なのはこの3つです。

❶ 財務が「見えにくい」

中小企業だとよくあるのが、「実は黒字だけど、見た目は赤字になってる」パターン。

  • 役員報酬が高め
  • 一時的な赤字(設備投資や在庫仕入れ)
  • 個人との貸し借りが混ざってる

こうなると、銀行側も「…この会社、本当に大丈夫かな?」と慎重になります。
ちゃんと説明できれば問題ないんですが、資料だけだと伝わらないんですよね。

❷ 担保・保証がない

プロパーは保証協会を使わないので、「返ってこなかったら銀行が損する」仕組みです。

だからこそ、

  • 不動産などの担保があるか?
  • 財務的な安定感があるか?
  • 返済していける筋道が立っているか?

が重要になります。で、ここがクリアできないと、なかなかGOサインが出ません。

❸ 銀行の担当者が“案件を通せるか”問題

これ、意外と重要なポイント。

銀行の審査って「支店の担当者 → 本部の審査部」という流れなんですが、
支店で「この案件、良いですよ!」ってなっても、本部にうまく説明できなきゃ却下されます。

つまり、
どんなに良い会社でも、「資料と説明」が下手だと落ちるんです。

➡️ 関連記事:【融資が通る社長はここが違う】銀行に「信頼される社長」と「警戒される社長」の決定的な差

中小企業がプロパー融資以外で銀行融資を受ける方法!

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ではここから、プロパー以外の融資方法を紹介していきます。
「そんなやり方あったの!?」という発見があるかもしれません。

01|信用保証協会付き融資

これは多くの中小企業で使われている仕組み。
信用保証協会が“連帯保証人”のような役割を果たしてくれるので、銀行としては安心してお金を貸せます。

ポイント

  • 銀行:貸すけど、万一のときは保証協会が守ってくれる
  • 企業:少し保証料がかかるけど、通りやすくなる
  • 審査:銀行と保証協会の2段階でチェックされる

つまり、「プロパーじゃ通らないかも…」って思ったら、保証協会ルートで申請するのもアリなんです。

ちなみに、保証協会の審査は“銀行より少し柔らかめ”だったりします。

02| 制度融資・代理貸付

国や自治体が用意している「中小企業支援」の融資制度を、民間銀行が“代理”で実行するものです。

よくあるのが、

  • 日本政策金融公庫と連携してるもの
  • 都道府県や市区町村の制度融資
  • コロナ関連で注目された危機対応融資

特徴

  • 公的制度なので金利が低め
  • 設備投資・創業・事業再構築など“目的限定”型が多い
  • 銀行+公的機関の審査あり

タイミングによっては「補助金と組み合わせて使える」こともあるので、上手に使えば自己資金ゼロで新設備が導入できる…なんてこともあります。

03|当座貸越(とうざかしこし)

当座貸越って言葉、聞いたことありますか?

ざっくり言うと「この会社、信用あるから口座にマイナスの枠つけといていいよ」ってやつです。つまり、資金が足りないときに、自由に借り入れできるようになってるんです。

これ、実は「プロパー融資の一種」なんですが、形式がちょっと特殊。

ポイント

  • 必要なときだけ借りられる(ムダな利息がかからない)
  • 利用分だけ日割り利息でOK
  • 信用力が高くないと設定してもらえない

そのため、当座貸越の枠がついてる会社って、銀行から「安定してるね!」と思われてる証拠でもあります。

04|不動産担保付き融資

中小企業にとって、ある意味“王道”とも言えるのがこの不動産担保付きの融資。

銀行としても、「返ってこなかった場合の回収手段がある」という意味で、安心してお金を貸せる仕組みです。

こんなときにおすすめ!

  • 土地や建物などをすでに所有している
  • これから購入予定の物件に対して融資を受けたい
  • 借入金額が大きくなりそう(例:数千万円~億単位)

不動産担保があると、プロパー融資でも“格段に通りやすく”なります。

金利も比較的低めで、返済期間も長期に設定できるため、キャッシュフローも安定しやすくなります。

注意点

  • 担保価値の評価次第で、希望額満額が出ないことも
  • 法務局調査や現地評価など、手続きは少し面倒
  • 「土地の所有者が親族名義」などの調整が必要なケースも

このあたりは、実務に詳しい専門家と一緒に進めたほうがスムーズです。

05|ABL・リース・売掛金担保などの資金調達

ここからはちょっと“裏技”寄りの手法もご紹介します。
聞き慣れない単語もあるかもしれませんが、ざっくり理解すればOKです!

ABL(動産・債権担保融資)

ABL(Asset Based Lending)は、在庫や売掛金、機械設備などの「資産」を担保にしてお金を借りる方法。

  • 売掛金を担保にして、売上入金を前提に融資を受ける
  • 在庫や保有資産の市場価値をもとに評価される

卸売業・製造業・建設業など、売上が立つまでに時間がかかる業種では特に相性が良いです。

リース活用

大型設備を一括購入するのは大変…そんなときに使えるのがリース。

  • 初期投資ゼロで最新機器を導入可能
  • 月額払いなので資金繰りにやさしい
  • 契約期間終了後は「買取・返却・延長」が選べる

銀行融資と合わせて活用すれば、設備導入のハードルがグッと下がります。

売掛債権担保融資(ファクタリング含む)

売掛金(未回収の請求)を担保にして、先にお金を借りる仕組みです。

  • 銀行融資版 → 売掛債権担保融資(ABLの一部)
  • ノンバンク版 → ファクタリング(手数料は高め!要注意!)

※ファクタリングは便利ですが、相手を間違えると法外な手数料を取られるリスクがあるため、慎重に見極めましょう。

✅ 詳しく知りたい方は当社YouTubeチャンネルでも解説中! 📺【元銀行審査官ムラマツ|銀行攻略ラボ】

参考記事:銀行・信金に決算書を提出するときの注意点7選|資金繰り表・3年計画で“未来”も見せる

【まとめ】中小企業で確実に銀行から融資を受けたいなら、まずはお気軽にホンマル株式会社|大口融資調達サポートへご相談ください!

さて、ここまで「プロパー融資以外」の方法を色々と紹介してきました。

要は…

  • 銀行からの融資は「通るか・通らないか」の一発勝負ではなく、
  • 「どのルートで、どの資料で、どのストーリーで行くか」がすべて。

銀行も「この社長、ちゃんと考えてるな」と思えば前向きになります。

逆に「説明が曖昧・資料が弱い」と、それだけで審査はNGに傾きます。

▶銀行融資に強い会社は、みんなやってること

  • 事業計画書や収支計画をしっかり準備
  • 「どんな設備で、いくらで、なぜ必要か」を言語化できる
  • 銀行担当者が本部で説明しやすいように、伝え方まで工夫している

これ、全部「社長一人でやるのは相当ハード」です。
だからこそ、私たちのような「審査目線に強い専門家」がいるんです。

ホンマル株式会社の大口融資調達サポートとは?

ホンマル株式会社は、元銀行本部審査官(私)が立ち上げた、銀行融資に特化したコンサルティング会社です。

  • 本部審査2,000社以上の経験
  • 金融機関の“中の目線”を熟知
  • 事業計画・収支計画・銀行説明用資料すべて対応可能

「融資を通したい。でも、何から手をつければいいかわからない…」
そんな方は、まず無料相談をご活用ください。

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  • ✅ 対応地域:全国OK(Zoom・電話対応可能)
  • ✅ 推奨の対象企業:年商3億円以上、設立5年以上の中小企業さま(もちろん年商規模が3億円でも可能です)
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この記事を書いた人

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代表コンサルタント・村松

銀行・本部審査部門にて2,000社以上の企業融資に携わってきたキャリアを持つ代表コンサルタント。銀行の融資営業・審査業務の両方の実務経験。豊富な知見を活かし「お客様の結果(銀行からの融資調達)にコミット」できます。経営者の方々の、事業繁栄につながる情報を発信します。