銀行融資の審査期間はどのくらい? 審査期間の目安や審査期間を短くするためのポイント!

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こんにちは。
ホンマル株式会社の代表・村松です。
運送業・倉庫業・建設業・製造業・卸売業・不動産業……。
こうした設備投資や多額の運転資金が必要な業界では、銀行融資は欠かせない資金調達手段ですよね。
とはいえ、
- 「銀行融資って、結局どれくらい時間がかかるの?」
- 「なぜあんなに審査に時間がかかるの?」
とモヤモヤを感じている経営者の方も多いと思います。
そこで今回は、「銀行融資の審査期間」をテーマに
- 一般的な審査期間の目安
- 審査フローの具体的な流れ
- 審査が長引いてしまう典型パターン
- 審査期間を短くするために、経営者としてできること
まで、元銀行・本部審査部出身の立場から、できるだけ分かりやすく整理してお届けします。
- 「すぐにでも資金が必要だけど、銀行の中で何が起きているかよく分からない」
- 「顧問税理士はいるけど、融資の話になると急に心細い」
- 「銀行とのコミュニケーションがちぐはぐで不安」
という方も、読み終わるころには “審査期間の見通し”と“短縮のためにやるべきこと”がイメージできるはずです。
ぜひ、今後の資金調達に役立ててください。
関連記事:あわせてこちらもお読みください
【銀行から融資の連絡がない…】元銀行員・融資のプロが対処法を伝授!
- 銀行融資の審査期間
一般的には「2週間~1か月程度」が目安。初取引や大口融資の場合は「1~2か月」かかるケースも珍しくない。 - 審査の流れを理解すると、遅れの原因が見える
「事前相談→正式打診→支店審査→本部審査→契約・融資実行」という流れ基本。どこで詰まっているかを把握することが重要。 - 審査が長引く主な理由は5つ
「書類不備」「過去の業績不振」「担保・保証の評価」「銀行側の繁忙期・人事異動」「銀行担当者とのコミュニケーション不足」 - 審査期間を短くするために経営者ができること
「必要書類の完備」「事業計画書のクオリティ向上」「こまめな連絡」「担保や保証の事前準備」などで”待たされる時間”を減らせる。 - 数千万円〜数億円規模の大口融資は、専門家のサポートも選択肢
本業が忙しい経営者ほど、融資戦略の設計や銀行との交渉もプロにサポートを受けたほうが、結果的に早く・そして好条件にまとまりやすい傾向。
大口融資の審査を「早く・有利に」進めたい経営者の方へ
- 設備投資などで数千万円〜数億円規模の資金が必要
- 「メインバンクに打診しているけれど、審査がどこまで進んでいるのか正直よく分からない」
- 顧問税理士はいるものの、融資や銀行対応については心許ない
と感じているようであれば、一度プロと一緒に【財務戦略・融資戦略】を組み立てた方が早いケースが多いです。
ホンマル株式会社では、
- 地方銀行・信用金庫・メガバンクを含む1,000万円〜数十億円規模の大口融資
- 特に、運送業・倉庫業・建設業・製造業・不動産業など、設備投資ニーズの大きい業種
を中心に、書類作成から銀行とのやり取り、本部審査を見据えた説明内容の整理までをトータルでサポートしています。
「いつ・どの銀行に・どんな資料を持って行くか」
という全体設計を一緒に描くことで、
- 不要に審査が長引くリスクを抑え
- 融資額・金利・返済期間などの条件面でも不利になりにくい形で
資金調達を進めていくことが可能です。
まずは、現在の借入状況と今回の資金ニーズを整理する オンライン面談からスタートします。
下部の「お問い合わせ」より、お気軽にご相談ください。
銀行融資の審査期間はどのくらい?

01| 一般的な目安は2週間~1か月程度
多くの金融機関(地方銀行、信用金庫、都市銀行など)では、銀行融資の審査期間は2週間~1か月程度が一般的と言われています。
特に、
- すでに取引実績がある銀行で、
- 数百万円~数千万円規模の融資
であれば、必要書類が揃っていれば2週間ほどで結論が出るケースも少なくありません。
一方で、次のようなケースでは1か月~2か月以上かかることが珍しくないのが実務です。
- 初めて取引する銀行への申し込み
- 数千万円~数億円規模の大口融資
- 不動産などの担保評価や保証協会の審査が必要なケース
- 複数の金融機関が関わる協調融資、シンジケートローンなど
銀行内部では、支店レベルと本部レベルそれぞれで審査が行われるため、「規模」「案件の難易度」「企業の信用力」によって審査期間は大きく上下します。
02|銀行側の決算期・繁忙期にも左右される
審査期間を語るうえで外せないのが、銀行側のカレンダー事情です。
- 決算期前後(3月・9月)は融資案件が集中しやすい
- 人事異動の多い4月・10月は、引き継ぎの関係で案件処理が滞りやすい
といった要因が重なると、支店も本部もどうしてもバタつきます。
企業側から完全にコントロールするのは難しいものの、もし融資の打診タイミングを多少ずらせるのであれば、こうした「銀行の繁忙期」を外すだけでも、同じ内容でも進み方がスムーズになることがあります。
銀行融資の審査の流れを押さえておこう

銀行融資の「審査フロー」をざっくりでも理解しておくと、
「今どのステップにいて、どこで時間がかかっているのか」
が見えやすくなります。
ここでは一般的な流れを、5つのステップで整理します。
01|事前相談(打診)
まずは銀行の担当者に対して
- いくらくらい必要なのか
- 何に使うお金なのか(設備投資・運転資金・借換えなど)
- いつまでに必要なのか
といった内容を、ラフに相談するところからスタートします。
この段階の印象や情報共有が、その後の審査スピードや条件感に意外と効いてきます。
事前相談の時点で「会社の現状」「今回の投資の背景」「将来の見通し」を簡潔に伝えておくことが大切です。
02|正式申込(必要書類の提出)
事前相談で大枠の方向性が見えたら、次は正式な融資申込に進みます。
同時に、以下のような書類をまとめて準備するのが一般的です。
- 過去3期分の決算書(勘定科目明細・減価償却明細など)
- 最新の試算表(できれば月次推移が分かるもの)
- 会社概要資料(事業内容・主要取引先・従業員数など)
- 設備投資の場合は、見積書・投資計画書・収益シミュレーション
- 事業計画書(売上・利益計画、資金繰り計画、返済計画など)
融資金額が大きい場合や、過去に赤字・リスケなどがある場合は、追加書類を求められることも多々あります。
03|支店審査
提出された書類をもとに、まずは支店レベルで審査が行われます。
担当者や支店長、融資担当役席などが中心となり、企業の経営状況、業界動向、返済能力を吟味します。
主に見られているポイントは、例えばこんな内容です。
- 過去の決算内容(売上推移・利益水準・キャッシュフロー)
- 将来の返済原資(営業キャッシュフローで無理なく返せるか)
- 担保・保証の有無(不動産・預金・保証協会など)
- 経営者の資質やこれまでの取引姿勢
- 業界・事業の将来性 など
支店で「この案件なら本部に上げる価値がある」と判断されると、次のステップに進みます。
04|本部審査
数百万円〜数千万円クラスの小口案件であれば、支店のみで決裁が完結することもありますが、数千万円〜数億円規模の大口融資では本部審査が入る可能性が高まります。
本部では、支店で作成された稟議書をもとに、
- 定量面(財務数値・キャッシュフロー)
- 定性面(事業内容・業界・経営者)
- 担保・保証・保証協会の条件
などをより厳密にチェックし、最終的な融資条件(融資額・金利・返済期間・担保条件など)を決定していきます。
ここでも再度、担保評価や資料の突合が行われるため、どうしても時間を要しやすいステップです。
05|契約・融資実行
本部で承認が出ると、銀行側から正式な条件提示が行われ、
- 条件面(融資額・金利・期間・担保内容など)の最終調整
- 借入契約書・担保設定書類などの作成・署名
- 必要書類の最終確認
を経て、指定口座への入金(融資実行)となります。
ここに至るまでのどこで止まっているのかによって、「あとどれくらいかかりそうか」の感覚も変わってきます。
銀行融資の審査期間が長引いてしまう5つの理由

「2週間〜1か月が目安」と言われつつも、実務では
「気づけば2か月以上たっている…」
というケースも珍しくありません。
ここでは、審査期間が長くなりがちな代表的な理由を5つ取り上げます。
01|必要書類の不備・追加要請が多い
もっとも多い原因が、必要書類の不備や不足、さらには不明点への追加資料提出です。
- 赤字部門の明細がなく、追加で資料を求められる
- 大口の取引先の契約条件が分からず、契約書のコピーを要求される
- 在庫や受注残の状況が不明確で、別途一覧表の作成を依頼される
といった形で、銀行側がリスク評価に必要とする情報が揃っていないと、審査は簡単にストップします。
追加資料を作るのに時間がかかると、その間に他の案件が先に進み、自社の案件が後回しになることも普通に起こります。
02|過去の業績不振や財務状態の悪化
- 2期連続の赤字
- 自己資本比率の極端な低さ
- 返済条件変更(リスケ)の履歴
など、財務上のマイナス要素がある場合、銀行はどうしても慎重にならざるを得ません。
「本当に返済原資が生み出せるのか?」
を確認するために、銀行からは
- 改善計画の詳細
- 赤字の要因・撤退済み事業の説明
- 経費削減や価格改定の具体的な取り組み
など、追加ヒアリングや資料提出を求められる可能性が高まります。
その分、審査にかかる時間も伸びやすくなるため、事前に “過去のマイナス材料への説明”を準備しておくことが重要です。
03|担保評価や保証審査に時間がかかっている
大口融資の場合、銀行は担保や保証の有無を非常に気にします。
- 不動産担保であれば、評価額・権利関係・先順位の有無などの調査
- 信用保証協会付き融資であれば、保証協会側の審査
が並行して進むため、書類が揃っていないとすぐに詰まります。
不動産であれば、登記簿謄本・固定資産税評価証明書・売買契約書・賃貸借契約書(賃貸物件の場合)など、評価に必要な書類を事前に揃えておくことで、余計なストップを防ぐことができます。
04|銀行内部の繁忙期・人事異動の影響
前述の通り、銀行側の事情で審査が遅れるパターンもあります。
- 3月・9月の決算期
- 4月・10月の人事異動シーズン
は、案件そのものは変わらなくても、単純に処理が追いつかない状況になりがちです。
案件が悪いわけでも、担当者がさぼっているわけでもなく、物理的に稟議書が積み上がっているだけ、ということも多いです。
05|担当者とのコミュニケーション不足
意外と見落とされがちなのが、コミュニケーションの質と頻度です。
- 銀行担当者からの問い合わせへの回答が数日止まっている
- 経営者側が「聞きたいこと」をうやむやにしたまま進んでいる
- 双方の認識がすり合っておらず、社内説明用の情報が足りない
といった状態になると、審査担当者は「よく分からない案件」として後回しにしがちです。
「追加で確認したいことはありませんか?」
「次のステップは、いつ頃になりそうですか?」
といった一言をこちらから投げるだけでも、案件が動きやすくなったりします。
銀行融資の審査期間を短くするために何ができる?

「少しでも早く審査を進めて、安心して事業に集中したい」というのが本音だと思います。
ここからは、経営者サイドでできる “審査期間短縮のための具体策” を5つに整理してお伝えします。
参考記事:あわせてこちらもお読みください
【銀行から融資の連絡がない…】元銀行員・融資のプロが対処法を伝授!
01|提出書類を「最初から」ほぼ完璧な状態で揃える
書類不備によるストップを防ぐのが、最も効果的で“地味に効く”対策です。
- 過去3期分の決算書(勘定科目明細・減価償却明細含む)
- 最新の試算表(粗利率・販管費率などのバランスもチェック)
- 大口設備投資なら、見積書・工程表・投資回収シミュレーション
- 事業計画書(売上根拠・利益計画・返済計画・資金繰り表など)
など、銀行から「お願いします」と言われる前に、こちらから先回りしてまとめて出すイメージです。
完璧な書類が揃っていれば、銀行は追加で情報を確認する手間を減らせるため、審査をスムーズに進めやすくなります。
02|「銀行が知りたいこと」にフォーカスした事業計画書を作る
特に、
- 新規事業に絡む投資
- 工場・倉庫・店舗の新設や大規模増築
といった案件では、銀行は
「この投資によって、本当に返済原資が生まれるのか?」
を慎重に見ます。
そのため、事業計画書には
- 市場規模やターゲットの具体像
- 競合との違い・優位性
- 売上・粗利・固定費の根拠
- リスク要因と、その場合の対策
などを 数値+ストーリーで整理しておくことが大切です。
審査担当者の疑問が減れば減るほど、審査は早く進みます。
03|銀行とのコミュニケーションを「こちらから」取りに行く
提出して終わりではなく、提出後こそコミュニケーションの出番です。
- 電話やメールの問い合わせには、できれば即日〜翌営業日中に回答
- 口頭で済ませず、必要に応じて簡単なメモや補足資料も送付
- 面談時には「優先して見てほしい資料」や「気にしているポイント」を確認
といった“小さな積み重ね”が、
「この会社は説明が分かりやすくて、資料もすぐ出してくれるから助かる」
という印象につながります。
結果として、“後回しにされない案件” になりやすくなります。
04|担保や保証の準備を前倒ししておく
不動産担保や保証協会付き融資を検討している場合は、銀行に言われる前から、
- 不動産登記簿謄本
- 固定資産税評価証明書
- 賃貸借契約書(賃貸中の場合)
などを整理しておくと、担保評価の着手が早まります。
また、保証協会付きの場合も、
- 保証協会の必要書類
- 自治体の制度融資の概要
を事前に把握しておくことで、「銀行側も動きやすい状態」をつくることができます。
05|融資に詳しい専門家のサポートを活用する
年商数億〜数十億円規模の経営者ともなると、本業だけでも相当忙しいのが普通です。
- 資金繰りの管理
- 採用・人材マネジメント
- 営業戦略・現場のマネジメント
に加えて、大口融資のための資料作成・銀行折衝まで全部自前でこなすのは、かなり負担が大きいはずです。
さらに、
- 顧問税理士は税務には強いが、融資の“攻め方”までは詳しくない
- 銀行との距離感や、どこまで情報を出すべきかの加減が分かりにくい
というケースもよく見られます。
こうした場合には、融資コンサルタントや資金調達サポート会社 をうまく使うことで、
- 書類整備やシミュレーションを効率化
- 銀行担当者との打合せや条件交渉をサポート
- 審査が止まりそうな“地雷ポイント”を事前に潰す
ことができ、結果として 審査期間の短縮や条件面の改善につながることが多いです。
当社の紹介記事:大口融資で失敗しないために──ホンマル株式会社が実践する“常識外”のアプローチとは?
〖まとめ〗審査期間をコントロールしつつ、着実に融資を通すために

銀行融資の審査期間は、一般的には 2週間〜1か月程度が目安とされていますが、
- 初取引の銀行
- 数千万円〜数億円規模の大口融資
- 担保・保証が絡む複雑な案件
では、1〜2か月以上かかることも十分あり得るのが現実です。
ただし、
- 最初から必要書類を揃えておく
- 「銀行が知りたいこと」を押さえた事業計画書を作り込む
- 担当者とこまめに連絡を取り、疑問点を放置しない
といった対策をとることで、「よく分からない案件として放置される」状態はかなり防ぐことができます。
この記事を読んだ“今”できる3つのアクション
- 必要な資金額と使途を書き出す
運転資金なのか、設備投資なのか、借換えなのか。
どのタイミングで、いくら必要なのかをざっくり紙に書き出してみましょう。 - メインバンクに審査のスケジュール感を確認する
既に打診している場合は、
「本部に上がるのはいつ頃か」「いつ頃までに結論が出そうか」
をはっきりさせておくと、逆算で動きやすくなります。 - 必要書類と“足りていない資料”のリストを作る
決算書・試算表・投資計画書・事業計画書・担保資料など、
今どこまで揃っていて、何が抜けているのかを棚卸ししてみてください。
ここまでやってみても、
- 「自社だけで進めるにはやっぱり不安が残る」
- 「数億円単位の投資なので、絶対に失敗したくない」
- 「銀行担当者との会話がいまひとつかみ合っていない気がする」
と感じるようであれば、融資に特化した専門家を味方につけるタイミングかもしれません。
大口融資や難易度の高い案件は、ホンマル株式会社へご相談ください
ホンマル株式会社「大口融資調達サポート」では、
- 地方銀行・メガバンク・信用金庫などからの1,000万円〜数億円規模の大口融資
- 物流倉庫建設・工場新設・不動産開発など、設備投資を伴うプロジェクト
を中心に、数多くの融資調達をサポートしてきました。
元銀行・本部審査部門で 2,000社以上の融資審査 に携わってきた経験をもとに、
- 「審査が止まりやすいポイント」を事前に洗い出し、
- 銀行側の稟議が通りやすい資料・説明内容を一緒に作り込み、
- 経営者が本業に集中できるよう、銀行対応を並走支援
していきます。
「いつまでに、いくら必要で、どの銀行に相談するべきか」
がまだぼんやりしている段階でも問題ありません。まずは一度、御社の現状をお聞かせください。
お問い合わせはこちら
- メール:muramatsu@honmaru.jp
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事業の“本丸(ホンマル)”を支える資金調達のパートナーとして、スムーズで納得感のある融資実行まで、全力でサポートいたします。
参考記事:ホンマル株式会社はどんな会社? 銀行融資調達サポートと月額制「社外CFO」の実力を徹底解説
元銀行員×融資審査の中枢にて2,000社以上の企業融資を担当してきたプロが、融資調達のサポートします。
特に1,000万円〜数億円規模の高額融資調達に強みを持ち、豊富な経験と知識を活かして、銀行との交渉や資料作成をサポート。
スムーズに、より好条件の融資調達を果たします。

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