【警告】銀行融資の「後」に絶対やってはいけない5つのNG行動|元審査官が本音で語ります!

【警告】銀行融資の「後」に絶対やってはいけない5つのNG行動
元審査官が本音で語ります!

この記事は約8分で読めます。

はじめに|「融資が出たら安心」…それ、ちょっと危険です

「よし!融資が通ったぞ!」

銀行とのやりとりを経て、ようやく融資が実行されると、ついホッとしてしまいますよね。
もちろん、それ自体は大きな成果。でも、実は“ここからが本番”なんです。

元銀行の本部審査担当として、2,000社以上の企業と関わってきましたが、

融資実行後の社長の“ちょっとした行動”で、次回の融資が通らなくなったケース、山ほど見てきました。

本記事では、そんな失敗を防ぐために、

「銀行融資後に絶対やってはいけない5つの行動」を、わかりやすく解説します。

  • 「銀行ってそこまで見てるの?」
  • 「その程度でもダメなの?」

と驚くポイントもあると思います。

逆に、ここを押さえておけば、

  • 「次の融資の相談がスムーズにいく」
  • 「担当者からの信頼が爆上がり」

なんてメリットも。

まずは、この記事のポイントをサクッとチェック👇

早速!この記事の要約・ポイント
  1. 銀行は、融資を“出した後”の行動もかなり見てます
  2. 「使い道のズレ」や「報告しない姿勢」は要注意
  3. 信頼を失うと、次回以降の融資は厳しくなる
  4. 銀行との関係は“静かに”“長く”育てるもの
  5. 正しく対応すれば、融資はもっと有利に引き出せる

銀行融資後のNG行動|使い道がフワッとしたままお金を使ってしまう

銀行融資の「裏技」とは?見えない信頼づくりが実はカギ

まず最初にお伝えしたいのは、「資金の使い道があいまい」なのはアウトという話です。

例えば、融資の目的が「新しいトラックの購入」だったとしましょう。
ところが実際には、「取引先の支払いが急遽必要になって…」「ちょっと販促費が足りなくて…」と、別のことに使ってしまう。
※基本的に設備資金は、銀行融資後すぐに支払い先へ振込となります。

気持ちは分かります。経営って、いつも予定通りにはいきません。
でも銀行からすると、「聞いてた話と違うやん!」ってなるわけです。

銀行の頭の中はこうなってます

  • 「あれ?この会社、計画通り進んでないのか?」
  • 「このままだと返済に支障出るかも?」
  • 「次の稟議、通しづらいな…」

結果、信用に傷がついて、次回の融資交渉に悪影響が出る可能性も。

どうすればいい?

  • 予定と違う使い道にしたいなら、事前にひとこと相談!(それでも基本的には✕ですが)
  • 「こういう事情があってこう変更したい」と伝えるだけでも、印象は全然違います。
  • 実行後なら、「このように活用しました」と簡単な報告資料を出すのも効果的。

過去の関連記事:【警告】銀行が“絶対に”聞きたくない社長の言動5選!|銀行審査・注意してください

銀行融資後のNG行動|つい…会社のお金をプライベートに使っちゃう

「節税すると融資を受けにくい」は本当なのか?

「さすがにそんなことしないよ」と思ったあなた、ちょっと待ってください。

意外とやっちゃってる経営者、少なくないんです…。

  • 「ちょっと社長の生活費が足りなくて…」
  • 「車のローン、会社名義にしちゃえ」
  • 「自宅のリフォーム代を“事務所改装費”に…」

これ、全部NGです。

銀行は、“お金の流れ”を厳しく見てます。
特に「役員貸付金」という勘定が決算書に出てくると、「あっ、これ個人で使ったな?」とすぐ分かります。

最悪のシナリオは…

  • 「この会社、私物化されてるな」と判断される
    → 信頼ダウン
    → 次回の融資断られ
    → 取引自体を縮小される可能性も

ここはルールを守っていきましょう

  • 社長の生活費は、役員報酬からきちんと出す
  • 「会社=公の資金」「個人=私的な資金」と明確に線引き
  • グレーな使い方をしそうになったら、一呼吸おいて顧問税理士や当社のような専門家に相談

銀行融資後のNG行動|資金を別会社・個人事業に流してしまう

税理士やコンサルに任せきりで大丈夫?助言の質が資金調達を左右する

こちらも地味に多い“やってはいけない”行動です。

グループ会社や関連事業を複数運営している経営者は特に要注意。

  • グループ本体企業で借りた融資を、子会社の仕入れ資金に回したり
  • 個人事業の赤字補填に、法人からお金を引っ張ったり

これ、銀行からするとかなりの減点ポイント。

なぜか?
資金の流れが見えにくくなって、企業の信用力が分かりにくくなるからです。

銀行は、「お金を貸した相手が、きちんとそれを返せるか?」を見ています。
それなのに、「どこに使われたのか分からない」となれば、次回以降の審査はガクンと厳しくなります。

ポイントは「透明性」

  • グループ内での資金移動がどうしても必要な場合は、契約書を交わす
  • 銀行に対して、簡単な説明資料や理由を一言添えるだけで、印象は劇的に変わります

✅ 詳しく知りたい方は当社YouTubeチャンネルでも解説中! 📺【元銀行審査官ムラマツ|銀行攻略ラボ】

参考記事:他人と比べない経営が強い会社をつくる|“ひたすら自分に集中する”経営者が成功する理由

銀行融資後のNG行動|株や不動産に使っちゃう(資産運用NG)

資金調達を外部のプロに依頼するメリット3つ
  • 「融資金を事業に使う予定だったけど、ちょっと手が空いてるし…」
  • 「この株、上がりそうだから、ちょっとだけ…」

ちょっと待ってください!それ、完全にアウトです。

銀行は、貸したお金を「事業に使って、ちゃんと利益を出して、計画通りに返してね」

という前提で貸しています。

それを、たとえ一時的でも「資産運用」に回してしまうと、銀行はこんなふうに考えます👇

銀行のリアルな心の声

  • 「お金にルーズなのかも…?」
  • 「この会社(社長)、経営がぶれてるな」
  • 「稟議を通した支店長の責任問題かも…」

当然、次回の融資や、今後の取引に響くリスクが出てきます。

こうすればOK

  • 株・不動産などの資産運用はあくまで“自社の余剰資金”で行う
  • 「余った資金」ではなく、「本業に回すべき資金」として、常に意識して管理

※関連記事:【経営者必見】「事前の一手は、事後の百手に勝る」ーー元銀行員が語る“経営判断の質”を高める思考とは?

銀行融資後のNG行動|繰り上げ返済、やればやるほど良いと思ってる?

役員報酬を高く設定するメリット・デメリット

実はこれ、かなり多い誤解です。

「繰り上げ返済=良いこと」と思っている方、多いんですが…やりすぎると銀行に嫌がられます。

なぜかというと、銀行は「融資を出すことで利息を得る=ビジネスモデル」だから。

予定より早くお金を返されてしまうと、「せっかく稟議を通して、リスク取って貸したのに、利息収入が入らない…」ということになります。

銀行にとって、「返すのが早い=優良企業」ではないのです。むしろ、「収益に貢献しない相手」と見られることも。

じゃあ、どうすれば?

  • 基本的には、繰上げ返済はおすすめしません。資金繰りがなによりも重要。利息支払いが勿体ない気持ちもわかりますが、不測の事態に備えて、現預金水準を高めた経営をしている方が多いです。経験上、財務優良な企業の経営者はこの考えの方が多いです。
  • それでもどうしても繰り上げ返済したいなら、事前に銀行へ一言相談して、「この会社は筋を通すな」と思ってもらいましょう

 ※関連記事:【税理士とCFOの違い】「顧問税理士に聞いても答えがこない…」——財務戦略の相談先、間違っていませんか?

【まとめ】信頼される経営者は、「報・連・相」が上手です。

銀行との関係って、結局は「人と人の関係」です。

だからこそ大事なのは、

  • 資金の使い方に透明性があること
  • 計画と違うことをするなら、一言共有すること
  • 良かれと思ってやったことが、実はマイナスになる可能性があることを知っておくこと

この3つを守っているだけで、

  • 「この会社は信用できるな」
  • 「次もちゃんと返してくれるな」

と銀行側の評価がグッと上がります。

そしてそれは、次回の融資の条件やスピード、金額に直結していきます。

もし「これってやばいかも?」と思ったら…

  • 「うち、ちょっと使い道変えちゃってるかも…」
  • 「報告してないことあるな…」

そんな不安がある方、ご安心ください。

まだ間に合うかも。今から「見せ方」「伝え方」を工夫するだけで、銀行の見方はガラッと変わります。

ホンマル株式会社の「大口融資調達サポート」「社外CFOサービス」とは?

私たちホンマル株式会社では、
銀行審査部出身のプロが、融資後の行動・対応までしっかりサポートしています。

  • 「資金の使い方、これで合ってる?」
  • 「次の融資に向けて、今から何を準備すればいい?」
  • 「銀行とのやりとり、どうしたらいいか分からない…」

そんな疑問・不安を一つずつ、わかりやすく解決します。

無料相談受付中|お気軽にどうぞ!

銀行との関係構築も、資金調達も、「事前の一手」で、結果が大きく変わります。

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また、弊社では一緒に働く仲間も募集しています。
銀行員経験のある方は、ぜひ他の記事やYouTube動画もチェックしていただき、ご連絡いただけると嬉しいです。

この記事を書いた人

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代表コンサルタント・村松

銀行・本部審査部門にて2,000社以上の企業融資に携わってきたキャリアを持つ代表コンサルタント。銀行の融資営業・審査業務の両方の実務経験。豊富な知見を活かし「お客様の結果(銀行からの融資調達)にコミット」できます。経営者の方々の、事業繁栄につながる情報を発信します。