
中小企業の資金繰りが厳しい5つの原因と今のうちからできる改善策!
この記事は約7分で読めます。
- 「利益は出ているのに、なぜか現金が足りない…」
- 「銀行の返済に追われ、資金繰り表を見るたびに胃が痛い…」
こんな悩みを抱えている中小企業の社長さん、多いのではないでしょうか。
実は、資金繰りが厳しくなる原因は「売上不足」だけではありません。
売掛金の回収タイミング、在庫の増加、借入返済の重さ…。
複数の要素が絡み合うことで、資金繰りはあっという間に厳しくなります。
元銀行審査官として2,000社以上の融資案件を見てきた経験から断言できるのは、
「資金繰りは必ず改善できる」 ということです。
本記事では、資金繰りを苦しくさせる5つの典型的原因と、
明日から始められる改善策を具体的に紹介します。
- 中小企業が資金繰りで苦しむ典型的原因を5つ整理
- すぐに取り組める改善策(資金繰り表・在庫・銀行対応など)を紹介
- 銀行は「数字」だけでなく「経営姿勢」を重視している
- 赤字隠しはNG、正直ベースの改善こそ信頼につながる
- 社外CFOを置くことで、財務の透明性と融資条件改善が可能
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関連記事(こちらもぜひ): 銀行融資の審査期間はどのくらい? 審査期間の目安や審査期間を短くするためのポイント!
関連記事(ぜひ):【経営者必見】「事前の一手は、事後の百手に勝る」――元銀行員が語る“経営判断の質”を高める思考とは?
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中小企業の資金繰りが厳しくなる5つの原因

① 売上はあるのにお金が入ってこない「入金サイトの長さ」
3月に1,000万円の仕事を受けても、実際の入金が6月末…こんな経験はありませんか?
売上が立っているのに、手元にはお金がない。この「タイムラグ」が資金繰りを圧迫します。
特に下請け企業は、取引先の支払条件に従わざるを得ません。
「黒字倒産」の典型パターンがここにあります。
参考記事:融資の運転資金とは?必要な資金の計算方法と調達手段を徹底解説
(入金サイトが長くなると運転資金不足につながります。運転資金の正しい考え方はこちらで詳しく解説しています)
② 利益は出ているのにお金が足りない「利益≠キャッシュ」の落とし穴
「黒字なのに口座残高はマイナス寸前」…銀行員時代、何度も見ました。
これは利益と現金が必ずしも一致しないからです。
- 減価償却など現金を使わない費用がある
- 売掛金や在庫の増加でお金が滞留する
帳簿上は黒字でも、財布の中身が空っぽ。これが資金繰りの怖さです。
参考記事: 【元銀行員が本音解説】内部留保って悪なの?よくある誤解と経営者のリアルな本音
(『利益とお金は別物』という点は内部留保の理解ともつながります。誤解しやすい内部留保の考え方はこちらをご覧ください)
③ 借入返済と運転資金のバランス崩壊
「返済のためにさらに借入」…悪循環に入ってしまう企業は少なくありません。
返済額が大きすぎると、仕入や給与など日常の運転資金がカツカツになり、
資金ショートのリスクが一気に高まります。
参考記事:融資の借り換え(肩代わり)とは?メインバンク変更のリスクや銀行の本音を踏まえた専門家視点の解説
(返済が重すぎるときは借り換えという選択肢もあります。具体的な方法は別記事で詳しく解説しています)
④ 在庫や売掛金の膨らみ
倉庫に眠る在庫は「現金がお昼寝している」状態です。
また、売掛金が回収できないまま積み上がると、資金繰りは一気に悪化します。
帳簿上は資産ですが、現金化されない限り使えない…これが落とし穴です。
⑤ 資金繰り表を作っていない/CFO不在
「頭の中で何となく把握している」という経営者は多いですが、
資金繰り表を作らないと「気づいたらショートしていた」という事態になりかねません。
さらに、中小企業の多くは財務を専門に見るCFOが不在。
銀行対応や資金調達の戦略が後手に回りがちです。
過去の関連記事:【警告】銀行が“絶対に”聞きたくない社長の言動5選!|銀行審査・注意してください
中小企業が今すぐできる資金繰り改善の5つの一手

① 資金繰り表=経営者の「未来予報士」
資金繰り表を作っていない社長さん、意外と多いです。
でもこれって、未来の天気予報を見ずに傘を持たずに出かけるようなもの。
資金繰り表があれば、「来月は雨(資金不足)が降りそうだから、今のうちに傘(資金対策)を準備しておこう」と判断できます。
難しく考えず、入金と出金をExcelで並べるだけでも立派です。まずは“見える化”から始めましょう。
② 銀行とは「困る前」に正直トーク
「お金が足りなくなりそうだ!」と気づいてから銀行に駆け込む…これは最悪のタイミングです。
銀行員からすると「もう少し早く相談してくれていれば」というのが本音。
むしろ、「少し資金繰りが厳しくなりそうです」と余裕があるうちに正直に相談する方が、融資が通りやすいのです。
数字だけでなく、“正直に向き合う姿勢”こそが、銀行からの信頼を勝ち取ります。
参考記事:【銀行担当者が来ない】担当が変わったら、急に来なくなった?その理由と対策を徹底解説!
(銀行との関係性に悩んだときはこちらの記事も役立ちます)
③ 入金サイト・在庫は「ちょっとした交渉」で変わる
「支払いは60日後で」と言われて、そのまま従っていませんか?
意外と「30日なら対応できます」と交渉できるケースもあります。
在庫も同じ。倉庫に眠る商品は「現金が倉庫でお昼寝している」状態。仕入れを見直すだけで、眠っていたお金が目を覚まします。
④ 借換え・協調融資で「呼吸スペース」を確保
返済が重すぎて身動きが取れない。そんなときは「借換え」や「協調融資」で条件を見直す選択肢があります。
銀行も「このままでは返済できない」と分かっていれば、協力的にならざるを得ません。
呼吸するように資金繰りを回せる体制を整えることが、会社の再スタートの鍵です。
参考記事:複数の金融機関から融資を受けることはできる?協調融資のメリット・デメリットまとめ!
(複数行での協調融資については、こちらの記事でさらに詳しく紹介しています)
⑤ 社外CFOを「味方」にする
資金繰りが苦手なら、得意な人に任せればいい。
社外CFOは、資金繰り表の作成から銀行交渉まで、経営者の“財務の片腕”となる存在です。
「本業に集中したいから財務はプロに任せる」
この発想があるかどうかで、会社のスピードは大きく変わります。
参考記事:【税理士とCFOの違い】「顧問税理士に聞いても答えがこない…」——財務戦略の相談先、間違っていませんか?
(社外CFOを導入するメリットや流れは、こちらの記事で詳しくまとめています)
参考記事:【2025年最新】銀行審査は“ここで決まる”!融資を通す3つのポイントを元審査官が公開
銀行員時代に見た中小企業の“資金繰りのリアル”

銀行にいた頃、こんなケースを2つ見ました。
ケース1|黒字なのに資金ショート寸前の製造業
年商5億円、決算は黒字。
でも売掛金の回収が遅すぎて、現金残高は常にギリギリ。
銀行に相談に来たのは、資金ショート直前。
「あと1か月早ければもっと良い条件で支援できたのに」と感じたのを覚えています。
ケース2|資金繰り表を常に更新していた物流業
この会社の社長は、毎月資金繰り表を作り、銀行にも共有していました。
「来月は3,000万円不足する見込み。ただ再来月には売掛金が入ります」
そう説明できたことで、銀行も安心して短期融資を実行。むしろ「この社長は信用できる」とプラス評価を得ていました。
同じ「資金繰りが厳しい」状況でも、違いを生むのは “正直さ”と“準備の早さ” です。
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参考記事:他人と比べない経営が強い会社をつくる|“ひたすら自分に集中する”経営者が成功する理由
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まとめ|中小企業の資金繰りは”事前の一手”が未来を変える

資金繰りが厳しいとき、打つ手は必ずあります。
ただし「資金ショート寸前」になってからでは遅いのです。
- 資金繰り表を“未来予報士”として活用する
- 銀行には早めに正直ベースで相談する
- 入金・在庫・返済のバランスを見直す
- 必要なら借換えや協調融資で余裕を持つ
- プロ=社外CFOを味方につける
こうした一つひとつの積み重ねが、将来の融資条件を確実に良くしていきます。
銀行員時代、何度も耳にした言葉があります。
「事前の一手は、事後の百手に勝る」
つまり、資金繰りに悩むなら「今の一手」が未来を変えるのです。
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参考記事:ホンマル株式会社はどんな会社? 銀行融資調達サポートと月額制「社外CFO」の実力を徹底解説
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