【警告】「無借金経営」は今すぐやめるべき。元銀行審査官が教える『黒字倒産』の回避策と最強のキャッシュポジション

今回のテーマは
無借金経営について。
「うちは無借金だから安心だ」
その安心感が、会社の成長を止め、いざという時に“黒字倒産”を招くことがあります。
こんにちは。
ホンマル株式会社の代表・村松です。
YouTubeチャンネル「元銀行審査官ムラマツ|銀行攻略ラボ」を運営しています。
私は銀行の本部審査部門で、累計2,000件以上の稟議を見てきました。
その経験から断言します。
銀行員は、無借金の会社を必ずしも“安全な優良企業”とは見ていません。
この記事では、年商数億〜50億円規模の中小企業に向けて、
- 無借金経営が“逆に危ない”理由(銀行の評価ロジック)
- 有事に会社を守る「最強のキャッシュポジション」
- 目安は「固定費6ヶ月分」という現実的ルール
を、元銀行審査官の視点でわかりやすく整理します。
この記事は8分で読めます
- 無借金が「銀行から見て強い」とは限らない理由
- 有事に融資が間に合わず黒字倒産する“典型パターン”
- 銀行が見る指標(月商◯ヶ月)と、社長が見るべき指標(固定費◯ヶ月)の違い
- 借りたお金を“使わずに置いておく”戦略が効く理由
元銀行員×融資審査の中枢にて2,000社以上の企業融資を担当してきたプロが、融資調達のサポートします。
特に1,000万円〜数億円規模の高額融資調達に強みを持ち、豊富な経験と知識を活かして、銀行との交渉や資料作成をサポート。
スムーズに、より好条件の融資調達を果たします。
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1. なぜ「無借金経営」は危険なのか?銀行員のパラドックス
よく「銀行は晴れの日に傘を貸し、雨の日に傘を取り上げる」と言われます。
これは意地悪ではなく、銀行のリスク管理上、そうせざるを得ない構造があるからです。
ここで、銀行本部・審査部の現場感覚が伝わる例を出します。
次の2社があった時、銀行が“追加融資を出しやすい”のはどちらか?
- A社:現預金1億円・借入ゼロ(無借金)
- B社:現預金5億円・借入4億円
答えは、圧倒的に B社 です。
理由はシンプルで、銀行は次の2点を重視します。
①「返済実績(トラックレコード)」がある
借入がある=返済実績が積み上がっている。
つまり、銀行内部には「この会社は返済できる」というデータ(履歴)が残っています。
②「手元現金が厚い」=耐久力がある
銀行は“無借金”よりも、キャッシュの厚さ(耐久力)を見ます。
B社は借金があっても現預金が厚い。だから「返済の確度」も「追加融資の安心感」も高い。
2. “黒字倒産”が起きるのは、融資が遅いから
無借金のA社が、ある日突然、資金繰りが苦しくなって銀行に駆け込んだとします。
この時、銀行側はこうなります。
- 過去の融資履歴が薄い(判断材料が少ない)
- 返済能力の見立てを一からやる(稟議が重い)
- その結果、融資実行まで平気で数週間〜1ヶ月以上かかる
その“待っている時間”に資金が尽きれば、利益が出ていても倒産(黒字倒産)します。
結論として、平時から借りておくことは、銀行とのパイプを太くするだけでなく、有事の「審査スピード(時間)」を買うという意味があります。
3. 銀行員が見る「月商」と、社長が見るべき「固定費」
では、具体的に手元資金はいくら必要か。
ここに、銀行と経営者の“見ている基準”のズレがあります。
銀行の簡易チェックは「月商◯ヶ月分」
審査の現場では、ざっくりこう見ます。
※もちろん、業種によって大きく変動します。
- 月商1ヶ月分以下:危険水域(資金繰りを要警戒)
- 月商2ヶ月分:平均点(とりあえず回る水準)
- 月商3ヶ月分以上:安心感(評価が一段上がる)
対銀行の“外面”を整えるなら、まずは 月商2ヶ月分 が一つの目安です。
でも社長の生存戦略は「固定費◯ヶ月分」
社長が考えるべきはこっちです。
「もし明日、売上が急落したら、何ヶ月生き残れるか?」
売上が落ちても、固定費は止まりません。
役員報酬、給料、家賃、リース、保険、外注費(固定化しているもの)…こういう支払いは毎月出ていきます。
だから、目標は 「固定費6ヶ月分」。
半年持てる会社は、コロナウイルスのようなう有事が起きても立て直せる確率が一気に上がります。
4. “借りて、使わない”が最強。固定費6ヶ月を「通帳に置く」
ここが一番大事なポイントです。
もし今、固定費6ヶ月分のキャッシュがないなら、銀行から借りてでも確保してください。
そして、借りたお金は「使わずに」通帳に置いていてもOK。
- 借入は“危険”ではなく、生存確率を上げる装備
- キャッシュは“貯金”ではなく、経営の武器
- いざという時、融資を待たずに自分で時間を作れる
5. 金利は「保険料」。キャッシュポジションは“攻め”の源泉
「使わないお金に金利を払うのはもったいない」
この感覚は自然ですが、結論は逆です。
金利は、会社を守るための “倒産保険料” です。
年1〜2%程度、高くても3%以内のコストで、会社が潰れない安心を買えるなら、かなり安いと考えています。
さらに、キャッシュが厚いと経営の質が変わります。
- 資金繰りの不安が消える
- 意思決定が早くなる(守りが固いから攻められる)
- 人材投資・設備投資・販促投資が“狙って”打てる
結果、会社は強くなります。
これが「攻めの財務」の正体と考えています。
動画でさらに詳しく解説(YouTube)
本記事の内容は、YouTubeでも具体例を交えて解説しています。
読みながら理解を深めたい方は、こちらもぜひ。
▼この内容を解説したYouTube動画はこちら
よくある質問(FAQ)
Q1. 借入はどのタイミングでやるべき?
基本は業績が悪くなる前です。良い時ほど条件が出やすく、審査も早いです。
Q2. いくら借りればいい?
まずは「固定費6ヶ月分」までの不足額が第一目安。
そのうえで、運転資金の季節変動や投資予定があるなら上積みします。
Q3. 借りた資金を使わず置くと、銀行に怒られない?
目的が「運転資金」「長期安定運営」「有事対応」として合理的なら、基本は問題ありません。
むしろキャッシュが厚い方が評価が上がるケースも多いです。
あなたの会社の「適正借入額」、把握できていますか?
- 「うちはあといくら借りられるのか?」
- 「今の決算書で、銀行からの見え方(格付け)はどうなっているのか?」
ここを曖昧にしたまま経営すると、“借りたい時に借りられない”が起きます。
当社では、元銀行本部審査官の視点であなたの会社の状況を整理し、
「今やるべき借入」「次に備える打ち手」を具体化する個別相談を行っています。
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まとめ|無借金を捨てて、次のステージへ

最後に要点を整理します。
- 無借金=安全とは限らない(有事に融資が遅れる)
- 銀行はまず月商2ヶ月分の現預金を見る
- 社長が守るべきは固定費6ヶ月分(生存戦略)
- 借りて使わず、通帳に置くのが最強の防御であり攻撃
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参考記事:ホンマル株式会社はどんな会社? 銀行融資調達サポートと月額制「社外CFO」の実力を徹底解説
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