資金調達を成功させるための事業計画書作成ガイド!
運転資金と設備資金の違いも解説
こんにちは!「大口融資調達サポート」を運営している村松です。
私は元大手銀行の融資審査部にて2,000社以上の融資審査を経験してきました。
その経験から、銀行や信金などの金融機関で資金調達(ここでは≒融資とします)を成功させるためのポイントをお伝えします。
この記事では、資金調達において欠かせない「事業計画書」の役割と作成のコツ、そして資金調達までの具体的な流れを解説します。
まずは、計画を立てるうえで前提となる「資金使途」の基本を押さえておきましょう。
- 事業計画書の役割
金融機関が融資を判断するための最重要資料であり、資金の使途や返済計画を明確に示す必要があります。 - 運転資金と設備資金の違い
- 運転資金:短期的な事業活動の維持を目的とした資金。
- 設備資金:事業拡大や効率化を目的とした長期的な投資資金。
- 事業計画書に必須の要素
会社概要、収益計画、返済計画、市場動向の分析などを網羅することが重要。 - 資金調達の具体的な流れ
- 資金の必要額と目的を明確化。
- 事業計画書の作成。
- 金融機関との事前相談を実施。
- 当社のサポート内容
「大口融資調達サポート」では事業計画書の作成から金融機関との交渉まで、円滑な資金調達を徹底サポート。
元銀行員×融資審査の中枢にて2,000社以上の企業融資を担当してきたプロが、融資調達のサポートします。
特に1,000万円〜数億円規模の高額融資調達に強みを持ち、豊富な経験と知識を活かして、銀行との交渉や資料作成をサポート。スムーズに、より好条件の融資調達を果たします。
資金調達に必要な事業計画書とは?
事業計画書は、融資を受ける際に金融機関に提出する重要な資料です。
特に、運転資金や設備資金を調達する場合には、それぞれの使途に応じた具体的な計画が必要です。
ここでは、まず「運転資金」と「設備資金」の違いについてざっくりと整理しましょう。詳細な説明は近日別記事で解説予定です。
運転資金とは
運転資金とは、一言で言うと「企業が日々の事業活動を継続するために必要な資金」を指します。
銀行や信金が定義する「運転資金」の大半は「経常運転資金」と言うものを指し、売上代金の回収と支払のタイムラグを補うための資金です。
- 仕入れ資金:原材料や商品の仕入れ代金の支払い。
- 人件費:従業員の給与や福利厚生費。
- 経費:光熱費、通信費、家賃などの事業活動に伴う諸費用。
- 短期性:短期間で資金が循環(回収)する。
例:売上金が回収されれば、借入れた運転資金は返済可能になる。 - 目的の明確性:事業活動の維持が目的であるため、計画的な資金使途が多い。
- 通常、1年以内の短期融資が多いですが、必要に応じて5年前後の長期融資になる場合もあります。
- 売上高や利益率:事業の収益性が確保されているか。
- 回収サイトと支払サイト:売掛金や買掛金の回転期間のバランス。
- キャッシュフロー:資金繰りに問題がないか。
- 過去の資金使途:運転資金の使い道が適切か。
- 当該金融機関で取り組む意義:意外ととても大事。詳細は別記事で。
なお、経常運転資金の必要額は、基本的に次の計算式で求められます
- 売掛金:取引先に商品を納品したけれど、まだ代金を回収していない金額。
- 在庫:販売できていない商品や原材料。これが多いと資金繰りに影響します。
- 買掛金:仕入先への支払いがまだ済んでいない金額。
実際の金融機関の審査では、より細かく経常運転資金額の算出を行います。
より多くの留意点がありますが、長くなりますので詳細は別記事で説明したいと思います。
設備資金とは?
一方で、設備資金は、「事業の成長や効率化を目的とした設備投資に必要な資金」を指します。
- 土地・建物の購入費:工場や事務所の建設・取得。
- 機械装置の購入費:生産設備や業務用機器の導入。
- 車両・備品の購入費:配送車両やオフィス家具など。
- 長期性:設備の耐用年数に基づき、返済期間が長期になる。
例:建物の場合は10〜30年程度の返済期間。 - 将来の利益増加を目指す:事業の拡大や効率化、新規事業参入のための投資。
- 資産性:購入した設備、不動産などが担保となる場合も多い。
- 通常、3年以上の長期融資が多いです。返済期間は、設備の耐用年数や償却期間に応じて設定されます。
- 事業計画の妥当性:投資計画が合理的か。
- 資産価値:購入する設備が将来的に資産として評価されるか。
- 収益への影響:設備投資後にどの程度の収益改善が見込めるか。
- 返済能力:長期的に安定したキャッシュフローを確保できるか。
銀行は、運転資金を事業のライフラインと捉え、設備資金を成長戦略への投資として評価します。
これらの違いを理解し、適切な資金調達計画を立てることが重要です。
資金調達に必要な事業計画書とは?
事業計画書は、融資を受ける際に金融機関に提出する最も重要な資料です。
- 資金の使途が明確か
- 返済能力が十分にあるか
- 事業の将来性が見込めるか
運転資金や設備資金を調達する場合、それぞれの使途に応じた詳細な計画が必要です。
ここでは「事業計画書とは何か」について改めて整理し、その作成のポイントを解説します。
事業計画書の役割
事業計画書は単なる資料ではなく、金融機関が以下の質問に答えられるような情報を提供する役割を担っています。
- 資金は何のために必要なのか?
→ 例えば、新規設備の導入、在庫拡大、広告展開など具体的な使途。 - その資金によって何を実現したいのか?
→ 例: 売上高の増加、コスト削減、新規市場の開拓。 - 返済はどのように行う予定なのか?
→ 売上計画やキャッシュフローに基づく具体的な返済計画。
金融機関は事業計画書をもとに、事業の成長性や融資に対するリスクを評価します。
運転資金の計画における事業計画書のポイント
- 売掛金や買掛金の回転状況
- 日々の事業活動に必要なコスト(例: 仕入れ、光熱費、人件費など)
- キャッシュフロー計画
これにより、短期的な資金需要と返済可能性を金融機関に明示できます。
設備資金の計画における事業計画書のポイント
- 具体的な設備投資の内容(例: 工場建設、機械購入など)
- 投資による事業拡大や効率化の効果(例: 年間売上20%向上、コスト削減100万円/年など)
- 投資後の収益予測
金融機関は、設備投資が事業の成長にどの程度貢献するかを重視して審査を行います。
事業計画書に必須の要素
- 会社概要
事業内容、会社の歴史、主要取引先など。 - 市場動向と競合分析
業界の成長性や自社の競争優位性。 - 具体的な事業戦略
売上目標、営業戦略、新規顧客獲得の手法。 - 収益計画
売上、利益、キャッシュフローの詳細な予測。 - 返済計画
返済原資の具体的な根拠とスケジュール。 - リスクとその対策
主なリスク(例: 売上の減少、取引先の倒産)と、それに対する対応策。
これらの情報を網羅することで、金融機関は事業の成長性や融資のリスクを正確に評価できます。
運転資金・設備資金の違いを理解する
- 運転資金:短期的な事業活動を支える資金。
- 設備資金:長期的な成長や効率化のための投資資金。
これらの特徴を反映した事業計画書が、資金調達の成功を左右します。
資金調達の計画はどのような流れで立てる?
資金調達は、漠然と始めるのではなく、明確なステップを踏んで進めることが重要です。次の3つのステップを意識して計画を立てましょう。
1. 資金の必要額と目的を明確にする
まず、どのくらいの金額が必要なのかを具体的に計算します。
運転資金なのか設備資金なのか、それとも両方なのかを明確にしましょう。
例えば、仕入れに500万円、機械購入に1,000万円必要であれば、それぞれの使途を分けて計画を立てることが重要です。
2. 事業計画書を作成する
必要な資金額が決まったら、それを裏付ける事業計画書を作成します。
後述するポイントを参考に、金融機関が納得できる内容に仕上げましょう。
3. 金融機関との事前相談を行う
計画書をもとに金融機関と事前相談を行います。
この段階で、資金調達の可能性や条件について意見を聞くことで、その後の準備がスムーズになります。
資金調達を受けるまでの具体的なスケジュール
資金使途や財務状況により、スケジュールは大きく変動します。
一般的に資金調達が完了するまでには、通常2〜4ヶ月程度かかります。
- 事業計画書の作成(1〜2ヶ月)
自社の財務状況や市場の動向を調査し、詳細な計画を立てます。 - 金融機関との交渉(2〜3週間)
事前相談でフィードバックを受け、必要に応じて計画書を修正します。 - 審査と融資決定(2〜4週間)
金融機関が企業の信用力や返済能力を審査します。 - 契約と資金振込(1〜2週間)
融資契約を締結し、資金が振り込まれます。
資金調達と事業計画書が切り離せない最大の理由
金融機関が事業計画書を重視する理由は、融資した資金がどのように使われ、どのように返済されるかを把握するためです。
そのため、事業計画書には以下のポイントを必ず盛り込む必要があります。
- 資金の使途:運転資金や設備資金として具体的に記載する。
- 収益予測:将来的な売上や利益を具体的な数字で示す。
- 返済計画:無理のない返済スケジュールを記載する。
事業計画書は、ただの資料ではなく、金融機関との信頼関係を築くための重要なツールです。
【まとめ】これから資金調達で事業計画書を策定予定なら、ぜひお気軽に大口融資調達サポートへご相談ください!
資金調達を成功させるためには、計画的な準備と金融機関との信頼関係が欠かせません。
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