【建設会社の社長へ】
銀行融資で評価される会社の特徴とは?
元銀行審査官がわかりやすく解説

こんにちは。
ホンマル株式会社の代表・村松です。
私は元銀行の本部審査部門で2,000社以上の融資審査に携わった後、
現在は主に中小企業・中堅企業向けに融資調達や財務戦略のサポート、財務顧問(社外CFO)を行っています。
今回のテーマは
建設業に対する銀行融資審査のポイントについて
です。
「うちは売上もあるし、工事も動いている。
でも銀行からどう見られているのか、正直よく分からない。」
建設会社の社長とお話していると、こうした声はかなり多いです。
建設業はもともと銀行融資との相性が良い業種ですが、同じ建設会社でも、銀行が前向きに見やすい会社と慎重に見る会社には、はっきり差があります。
しかもその差は、単純に売上や利益の大きさだけではありません。
この記事では、元銀行審査官の視点から、銀行融資で評価される建設会社の特徴を、できるだけわかりやすく解説していきます。
この記事は8分で読めます
- 建設会社は、もともと銀行融資との相性が良い業種です
- ただし、同じ建設会社でも、銀行が前向きに見やすい会社と慎重に見る会社には差があります
- 銀行は、売上や利益だけでなく、受注の中身・資金繰り・外注依存・社長の管理力まで見ています
- 2024年以降の働き方改革や資材高騰対応もあり、以前より“経営の整理”が重要になっています
- 銀行の見方を押さえるだけで、融資の通りやすさや条件は変わります
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そもそも、建設会社は銀行融資と相性が良い業種です
まず前提として、建設会社は銀行融資と相性が悪い業種ではありません。
むしろ、かなり相性は良い方です。
理由はシンプルで、銀行から見て「何にお金が必要なのか」が分かりやすいからです。
たとえば、
- 材料費や外注費の先行負担
- 完成・入金までのつなぎ資金
- 重機や車両の購入
- 事務所や資材置場、倉庫の整備
- 人員増に伴う運転資金
こうした資金需要は、銀行から見ても理解しやすいです。
必要運転資金は売掛債権・棚卸資産・支払債務などのズレから発生します。
建設業は在庫業種ではありませんが、工事代金の回収までに時間がかかる一方で、材料費・外注費・人件費などが先に出ていくため、資金需要が生まれやすい業種だと言えます。
つまり銀行からすると、建設業は
「融資が必要になる理由が見えやすい業種」
なんですね。
ただし、ここで大事なのは、
“建設会社だから自動的に借りやすい”わけではない
ということです。
銀行は、業種名を見ているのではなく、
その会社の中身を見ています。
銀行が評価する建設会社の特徴① 受注の中身が安定している
銀行がまず見るのは、売上の大きさよりも
「どういう受注で売上を作っているか」
です。
たとえば、
- 元請中心なのか、下請中心なのか
- 民間工事が多いのか、公共工事が多いのか
- 単発工事が多いのか、継続受注があるのか
- 特定先への依存が強すぎないか
このあたりはかなり見られます。
売上が大きくても、毎期たまたま大型案件を拾っているだけの会社と、毎年ある程度安定して受注できている会社では、銀行の安心感が全く違います。
ここで社長として意識しておきたいのは、
「売上がある」ことと「受注が安定している」ことは別
だということです。
銀行が評価しやすいのは、やはり後者です。
もちろん、一社依存や大型案件依存が絶対悪という話ではありません。
ただ、依存度が高い会社は、それだけ説明が必要になります。
- その取引先との関係がなぜ強いのか
- 代替先はあるのか
- その案件が終わった後の受注見込みはあるのか
ここを説明できる会社は強いです。
銀行が評価する建設会社の特徴② 完成工事未収入金と手持ち工事をちゃんと管理している
建設業らしさが一番出るのが、ここです。
建設会社は、売上が立っていても、すぐに現金が入るとは限りません。
しかも、手持ち工事が多いからといって、利益がしっかり出るとも限りません。
このあたりを曖昧にしたままだと、銀行はかなり慎重になります。
銀行が見ているのは、単純な売上高ではなく、
- 完成工事未収入金がどれくらいあるのか
- いつ入金されるのか
- 手持ち工事の利益率はどうか
- 工事ごとの採算が崩れていないか
このあたりです。
建設会社の社長の中には、
「受注残があるから大丈夫」
という感覚を持つ方も多いと思います。
もちろん、それ自体は間違いではありません。
ただ、銀行は受注残の額だけでは安心しません。
“その受注が、ちゃんと回収と利益につながるのか”
を見ています。
ここが整理されている会社は強いです。
逆に、完成工事未収入金が膨らんでいるのに、入金予定が曖昧。
手持ち工事は多いのに、粗利の見込みが見えていない。
こういう状態だと、売上があっても評価は伸びにくいです。
銀行が評価する建設会社の特徴③ 外注費と粗利のバランスが悪くない
建設業で意外と見落とされやすいのがここです。
売上が伸びている。
でも、その分だけ外注費も増えていて、会社に利益が残らない。
こういう会社は、見た目ほど銀行評価が高くありません。
銀行は、忙しい会社を評価したいわけではありません。
ちゃんと利益を残せる会社を評価したいんです。
特に建設業は、売上が立っていても、
- 外注依存が強すぎる
- 材料費上昇を転嫁できていない
- 労務費の増加を吸収しきれていない
- 受注はあるが粗利が薄い
ということが起こりやすいです。
そして今は、法改正の流れもあって、労務費を不当に削るような受注や原価割れ契約は、以前より通りにくい時代になっています。国土交通省も、著しく低い労務費の見積りや総価での原価割れ契約を禁止する方向を明確にしています。
だからこそ銀行は、
「売上が大きいか」より、「その売上でどれだけ粗利を残せるか」
を見ています。
ここはかなり本質です。
銀行が評価する建設会社の特徴④ 資金繰りが見えている
ここは、かなり重要です。
建設会社は、黒字でも資金繰りが苦しくなることがあります。
むしろ建設業は、その典型的な業種です。
なぜなら、売上と現金の動きがズレやすいからです。
- 材料費は先に出る
- 外注費も先に出る
- 人件費も毎月出る
- でも入金は完成後、あるいは請求後
このズレがあるので、利益が出ていても、お金は苦しい。
これは普通にあります。
だから銀行は、決算書だけでなく
足元の資金繰りが見えているか
をかなり重視します。
たとえば、
- 試算表を毎月見ている
- 資金繰り表を作っている
- 入金予定と支払予定を把握している
- 来月・再来月の資金の山谷が見えている
こういう会社は、銀行からすると安心感があります。
逆に、
- 決算が出るまで状況が分からない
- 資金繰り表がない
- 借入返済の全体像が曖昧
- どの月にいくら要るのか感覚で話している
この状態だと、銀行は慎重になります。
銀行は、数字がいい会社にお金を出したいのではなく、
数字を把握している会社にお金を出したい。
これはかなりリアルです。
銀行が評価する建設会社の特徴⑤ 設備投資や借入の考え方が整理されている
建設会社は、借入が多く見えやすい業種です。
車両、重機、運転資金、事務所、資材置場。
いろいろなお金が動くので、借入が複数本あるのも普通です。
だからこそ銀行が見ているのは、
借入が多いか少ないかよりも、
借入の中身が整理されているかどうかです。
たとえば、
- 重機や車両は設備資金として整理されている
- 運転資金は運転資金として管理されている
- 短期で持つべき資金と長期で持つべき資金が分かれている
- 何のために借りたのか社長が説明できる
こういう会社は、借入が多くても見え方が悪くなりにくいです。
逆に、
- いつ何のために借りたか曖昧
- 借換を繰り返していて整理できていない
- 社長自身が全体像を把握していない
こうなると、銀行は不安になります。
率直に言うと、
借入が多いこと自体は、必ずしも悪ではありません。
建設業は資金需要がある業種です。
問題は、借り方が整理されているかどうかです。
銀行が評価する建設会社の特徴⑥ 社長が数字を把握している
最後は、結局ここです。
銀行は最終的に、
「この社長に貸して大丈夫か」
を見ています。
建設会社の面談でも、差が出るのはこの部分です。
- 工事の採算を把握しているか
- 利益率の低い案件を見抜けているか
- 資材高騰や労務費上昇の影響を説明できるか
- 手持ち工事の状況を話せるか
- 今後の投資や借入の方針を語れるか
このあたりを社長が理解していると、銀行の安心感はかなり変わります。
逆に、現場任せ、経理任せ、税理士任せで、社長が数字を感覚でしか語れない。
こういう会社は、決算書が悪くなくても印象が弱くなります。
特に建設業は、現場対応が忙しすぎて、社長が数字から離れやすい業種です。
だからこそ、最低限の数字を押さえている会社は、それだけで強いです。
逆に、銀行が慎重になりやすい建設会社の特徴
ここまでの裏返しですが、銀行が慎重になりやすい会社には共通点があります。
たとえば、
- 売上はあるのに、毎年お金が残らない
- 完成工事未収入金が膨らみすぎている
- 手持ち工事は多いのに利益が見えない
- 外注依存が強く、粗利が薄い
- 試算表が遅い、資金繰り表がない
- 社長が数字を感覚でしか話せない
こういう会社は、業績がそこまで悪くなくても、銀行は慎重になります。
銀行の目線で言えば、
「いま悪いかどうか」より、「この先ちゃんと回るかどうか」
を見ているからです。
建設会社が銀行融資を受けやすくするために、今からできること
ここまで読んで、「じゃあ何をやればいいのか」と思われた方も多いと思います。
実務的には、まずこの5つです。
1. 受注先別の売上構成を整理する
どの取引先にどれだけ依存しているのか。
これを把握するだけでも、銀行との会話は変わります。
2. 工事ごとの粗利を見える化する
「売上はあるのに利益が残らない」を防ぐには、案件ごとの採算管理が欠かせません。
3. 完成工事未収入金と入金予定を整理する
回収時期が見えるだけで、資金繰りの見え方はかなり変わります。
4. 試算表と資金繰り表を毎月確認する
銀行は過去の決算だけでなく、今の回り方も見ています。
5. 銀行に説明するための資料を持つ
口頭だけでなく、受注構成、手持ち工事、資金繰り見通しが分かる資料があると、理解度は一気に上がります。
建設会社こそ、財務顧問・社外CFOと相性が良い
私は、建設会社こそ財務顧問や社外CFOとの相性が良い業種だと思っています。
理由はシンプルです。
社長がとにかく忙しいからです。
- 現場
- 人材
- 外注先
- 資材
- 工期
- 安全管理
- 銀行対応
やることが本当に多い。
その中で、
- 銀行にどう見せるか
- 借入をどう整理するか
- 設備投資をどう組み立てるか
- 資金繰りをどう安定させるか
ここまで毎回じっくり考えるのは、正直かなり大変です。
でも、この部分を後回しにすると、
- 利益は出ているのにお金が残らない
- 銀行からの見え方が弱くなる
- せっかくの投資タイミングで動けない
- 借りられる時に借りきれない
という状態になりやすいです。
だからこそ、社長の横で
数字を整理し、銀行に伝わる形にし、次の一手を一緒に考える役割
が必要になります。
それが、財務顧問や社外CFOの価値だと私は考えています。
まとめ

建設会社は、銀行融資との相性が良い業種です。
ただし、どの会社でも同じように評価されるわけではありません。
銀行が見ているのは、
- 受注の中身が安定しているか
- 完成工事未収入金と手持ち工事の管理ができているか
- 外注費と粗利のバランスが悪くないか
- 資金繰りが見えているか
- 設備投資や借入の考え方が整理されているか
- 社長が数字を把握しているか
このあたりです。
もし今、
- 銀行の評価をもっと上げたい
- 資金繰りをもっと安定させたい
- 今後の設備投資や借入の考え方を整理したい
- 建設業としての財務の土台を強くしたい
そんなお悩みがあれば、一度しっかり整理してみる価値があります。
ホンマル株式会社では、元銀行審査官の視点から、
- 銀行に伝わる財務の見せ方
- 資金調達の整理
- 建設会社に合った財務戦略
- 今後の投資を見据えた社外CFO支援
を行っています。
建設会社のように、
「仕事はある。けれど、財務と銀行対応を体系的に整えきれていない」
そんな会社ほど、財務顧問・社外CFOの価値が出やすいと私は思っています。
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「うちの決算書を、銀行がどう見ているのか知りたい」
「今後の設備投資や資金調達の考え方を整理したい」
「銀行との付き合い方を、もっと良くしたい」
そういった建設会社の経営者の方は、ぜひ一度ホンマル株式会社までご相談ください。
元銀行審査官の視点で、御社の状況を客観的に整理し、次の一手を一緒に考えます。
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参考記事:ホンマル株式会社はどんな会社? 銀行融資調達サポートと月額制「社外CFO」の実力を徹底解説
- ✅ 対応地域:全国OK(Zoom・電話対応可能)
- ✅ 推奨の対象企業:年商3億円以上、設立5年以上の中小企業さま(もちろん年商規模が3億円以下でも可能です)
- ✅ 得意分野:運送業・建設業・製造業・卸売業・不動産業 etc.
また、弊社では一緒に働く仲間も募集しています。
銀行員経験のある方は、ぜひ他の記事やYouTube動画もチェックしていただき、ご連絡いただけると嬉しいです。
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