脱炭素ファンド日本進出!中小企業が知るべき資金調達の新ルート【日経新聞解説】

脱炭素ファンド日本進出!中小企業が知るべき資金調達の新ルート【日経新聞解説】

脱炭素ファンド日本進出!中小企業が知るべき資金調達の新ルート【日経新聞解説】

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この記事は日経新聞記事を基に、当社ホンマル株式会社が「銀行審査官目線」で執筆しています。

※2025年9月12日・日経新聞朝刊一面/WEB記事URL:欧州最大級の脱炭素ファンド、日本進出へ 技術革新を支援 日EU連合の第1弾

欧州最大級の脱炭素ファンド「EITイノエナジー」が日本進出を検討しています。

これは日EUが新たに発足させた「競争力アライアンス」の第1弾として位置づけられており、日本の中小企業やスタートアップにとっては大きな資金調達の転機になり得ます。

私たちホンマル株式会社は、銀行融資の専門家として多くの企業の資金調達を支援してきました。

その立場から見ても、この動きは「出資と融資の組み合わせが現実的に広がる大きなチャンス」と考えています。

早速!この記事の要約・ポイント
  1. 欧州最大級の脱炭素ファンド「EITイノエナジー」が日本進出を調整中
  2. 累計投資額は5兆8,000億円以上、ユニコーン4社を輩出
  3. 投資分野は電池・太陽光・水素を中心にGX関連全般
  4. 出資を受けた企業は信用力が高まり、銀行融資との相乗効果が期待できる
  5. EUは日本との連携で、中国の技術台頭に対抗する戦略
  6. 経営者に求められるのは「出資+融資」のハイブリッド資金戦略
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第1章|EITイノエナジーとは?/脱炭素ファンド

EITイノエナジーは、2010年にEUの支援を受けて設立された準公的ファンドです。

本社はオランダにあり、これまで累計で約340億ユーロ(5兆8千億円超)を脱炭素関連のスタートアップに投資してきました。

シーメンスやトタルエナジーズ、EDFといった欧州大手エネルギー企業も株主として参加しており、資金力だけでなく産業界との結びつきも強いのが特徴です。

投資先の中には、企業価値10億ドル以上の「ユニコーン」企業も複数育っています。

単なるファンドではなく、成長を加速させる“育成型の資金提供者”としての性格が強いようです。

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第2章|なぜ今、日本進出なのか?

背景には大きく3つの要素があります。

  1. 日EUの「競争力アライアンス」発足
    脱炭素やレアアース、防衛産業などで両者が協力を深める枠組みができました。
    その第1弾が今回のファンド進出です。
  2. 米国の消極姿勢と中国の台頭
    トランプ政権は気候変動対策に後ろ向きです。
    一方、中国はEVや再エネ技術で世界を席巻しつつあります。
    EUは日本と組み、技術と市場を守りたい意図があります。
  3. 日本市場のポテンシャル
    日本は技術力が高いスタートアップを数多く抱えていますが、資金面で苦戦するケースが多い。
    そこに欧州マネーを流し込み、成長を後押しする狙いです。

第3章|出資を受ける日本企業にとってのメリット

経営者にとって、今回の動きは単なるニュース以上の意味を持ちます。

  • 資金調達の幅が広がる
    融資だけではなく、海外からの出資を呼び込むルートが現実味を帯びてきます。
  • 信用力の向上
    準公的機関から出資を受けたという事実は、銀行に対しても強力なプラス材料になります。
  • 欧州大手との提携チャンス
    出資を通じて、シーメンスやトタルなどの大企業とつながる可能性が高まります。M&Aの選択肢も開けます。
  • 海外展開のサポート
    イノエナジーが持つEUのネットワークを活用し、海外進出の足掛かりを得られるのも魅力です。

第4章|銀行融資と出資の関係

ここで重要なのは「出資と融資の関係」です。

銀行から見れば、外部投資家が資本を入れた企業は「財務基盤が厚くなった」と評価されます。

結果として、プロパー融資や長期融資が通りやすくなるのです。

つまり、出資は単なる資金調達手段ではなく、銀行融資を呼び込むための呼び水になります。

経営者にとっては「出資+融資」のハイブリッド戦略をいかに描くかが、資金調達の成否を分けるポイントになります。

第5章|どんな企業が出資の対象になり得るか?

EITイノエナジーが注目しているのは、以下のような企業です。

  • 脱炭素・GXに関わる技術やサービスを持つ企業(電池、再エネ、水素関連など)
  • 創業間もないスタートアップだけでなく、設立5年以上で成長を狙う中堅企業
  • 海外展開や大手企業との提携を視野に入れている会社

こうした企業は、今回の日本進出を契機に欧州マネーの出資候補になり得ます。

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第6章|企業経営者が今取るべきアクション

では、経営者は何をすべきでしょうか。

  1. 事業計画を明確にする
    出資を受けるには、成長ストーリーをわかりやすく示すことが不可欠です。
  2. 資本政策を見直す
    どの程度の出資を受け、どのように銀行融資と組み合わせるか。
    事前の設計が重要です。
  3. 社外の専門家を活用する
    出資交渉や銀行対応は専門性が高い分野です。
    経験のあるパートナーをつけることでスピードと確実性が増します。

第7章|まとめ

EITイノエナジーの日本進出は、単なるニュースではなく「資金調達の地殻変動」です。

経営者にとっては、出資と融資を組み合わせた新しい戦略を描く絶好のタイミングです。

私たちホンマル株式会社は、元銀行審査官としての知見を活かし、銀行融資だけでなく、出資や補助金も含めた総合的な資金調達戦略を設計・実行支援しています

「自社もこの波に乗れるのか?」と少しでも思われた方は、ぜひ一度ご相談ください。

未来の成長をつかむ第一歩を、一緒に考えていきましょう。

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参考記事:ホンマル株式会社はどんな会社? 銀行融資調達サポートと月額制「社外CFO」の実力を徹底解説

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この記事を書いた人

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代表コンサルタント・村松

銀行・本部審査部門にて2,000社以上の企業融資に携わってきたキャリアを持つ代表コンサルタント。銀行の融資営業・審査業務の両方の実務経験。豊富な知見を活かし「お客様の結果(銀行からの融資調達)にコミット」できます。経営者の方々の、事業繁栄につながる情報を発信します。