
【銀行が“通しやすい社長(貸しやすい社長)”の秘密】融資が通る発言・資料・戦略の黄金パターン
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銀行は「貸すか・貸さないか」を判断しているだけではありません。
実は──「この案件、上にどう通せるか?」と悩んでいるのは銀行員自身。
本記事では、元銀行審査部出身の筆者が、銀行の“稟議脳”に刺さる社長の発言と資料の型を、実例とともに徹底解説します。
- 銀行員が“通しやすい”と感じる【5つの融資設計要素】とは?
→ 資金使途・返済原資・リスク対策・数字整合・社長の説明力 - 面談で差がつく!「この社長、稟議が書きやすい」と思われる【発言の型】を会話形式で徹底解説
- 稟議はロジックとストーリーの合わせ技。社内審査を突破する【伝わる資料】の条件とは?
- 【成功事例あり】格付けアップ×金利優遇×融資枠拡大を実現した不動産会社C社のアプローチを公開
- “銀行に通される社長”になるには?
→ 社外CFOが伴走して描く、銀行に刺さる言葉と数字のシナリオ戦略
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当社では、銀行融資審査のプロフェッショナルが、企業の財務状況や事業計画をしっかりと分析し、最適な形で銀行へアプローチするお手伝いをいたします。
はじめに──銀行は「融資先」ではなく「社内提案」を見ている

銀行員が融資判断で最も重要視するのは、決算書の数字だけではありません。
実際の審査現場では、銀行員が社長の話し方・資料・姿勢をもとに「この案件、社内で通せるか?」をジャッジしています。
審査の第一関門は「稟議を書く行員が、上席をどう説得できるか」。
銀行内部にいると、この“プレゼンのしやすさ”こそが案件の明暗を分ける要素であると痛感します。
本記事では、元銀行審査部の筆者が、銀行員の頭の中を完全再現しながら、“通しやすい社長”が自然に使っている言葉や資料づくりの極意をお伝えします。
過去の関連記事:銀行・信金に決算書を提出するときの注意点7選|資金繰り表・3年計画で“未来”も見せる
銀行員の“稟議脳”を読み解こう

銀行員が融資案件を審査する流れは、以下のようなプロセスです。
- 社長と面談(または決算書・資料の受領)
- 稟議資料の作成(=上司を説得するための資料)
- 本部審査部による最終審査
つまり、あなたが最初に接する銀行担当者は、「審査する人」ではなく、「通すための資料を作る人」です。
彼らは常に、こう考えています。
「この社長の言っていること、上司にどう説明しよう…?」
「稟議に書ける材料、十分に集まったかな…?」
その不安を取り除いてあげることが、融資を通す最大の近道です。
銀行員が「この案件、通しやすい」と感じる5つの設計要素

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設計要素 | 銀行員が喜ぶ理由 | NG例 | OK例(伝わる型) |
---|---|---|---|
資金使途の明確化 | 稟議にそのまま書ける=時短できる | 「運転資金として」 | 「〇月〜〇月の仕入支払1960万円をカバー」 |
返済原資の見通し | 上席からの“出所ツッコミ”を回避できる | 「利益が出る予定です」 | 「月商3000→3600万円・粗利率+2ptで+250万円の営業利益」 |
リスクと対応策 | 想定外の指摘リスクをあらかじめ潰せる | 「たぶん大丈夫かと」 | 「売上遅延時は広告費30%圧縮。CF-30%でも黒字維持」 |
数字の一貫性 | PL・BS・CFに整合性があると稟議が通しやすい | PLは黒字/CFは赤字 | 「税支払・投資・返済を連動させた6ヶ月CF計画で一貫性を担保」 |
社長の説明力 | 30分で要点が揃えば稟議書きやすくなる | 回答が抽象的・長すぎる | 「資料3ページをご覧ください」+結論から順序立てて説明 |
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質問 | NG回答 | 成功回答(ポイント) |
---|---|---|
新規投資の回収時期は? | 「2〜3年以内…だと思います」 | 「24ヶ月で償却、月商+600万円・粗利率+3ptで営業益+180万円。回収は20ヶ月計算です」(数字+タイムライン) |
資金繰りは大丈夫? | 「今のところ問題なし」 | 「月次CFで6ヶ月先まで資金余裕2,100万円を維持します。Stressシナリオでも1,200万円残る設計です」(Base/Stress提示) |
リスク要因は? | 「特には…」 | 「最大リスクは原材料高騰10%UP。仕入先と長期契約し上限5%に抑えます」(リスク→対策の流れ) |
競合優位性は? | 「品質が良い」 | 「納期短縮率25%、R社比-3日。故障率0.2%で業界最小」(定量比較) |
コツ:質問→数字→対策 の順に答えると説得力が跳ね上がる。
参考記事:【徹底解説】銀行融資に特化した社外CFOサービスとは?メリットと導入の流れ)
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▶ 状況
不動産会社A社は、10行以上の銀行と取引を行っており、やり取りの煩雑さや情報格差に課題がありました。
さらに、今後の投資計画を見据えて「金利優遇」や「追加融資枠」の確保が必要な状況でした。
▶ ホンマル株式会社の支援
- 既存の決算書や試算表を分析し、情報開示レベルを強化
→ 銀行からの格付け評価を上げる施策を提案 - 交渉の優先順位を明確化し、主要行との戦略的対話に集中
- 担保・保証条件を整理し、銀行が“通しやすい”ストーリーと資料を整備
▶ 結果
- 主要行からの融資枠を大幅に拡大
- 金利優遇も獲得し、年間数百万円単位の金利コストを削減→この額は人件費1人分以上に相当
- 将来の新規事業投資にも使える体制を整備し、財務的自由度が向上→タイミングを逃さず攻められる体制が整備
複数行交渉から「戦略的対話」へのシフトが、交渉力と格付けの双方を押し上げた事例です。
まとめ──通る社長は「稟議を書きやすい社長」

融資を“通す”のは銀行ではなく、
「あなたの言葉」と「あなたの資料」です。
銀行員に「この社長、稟議書きやすいな」と思わせることができれば、審査の通過率は格段に上がります。
そのために必要なのは、特別なカリスマ性ではなく──
- 数字を使って論理的に説明する力
- 銀行員の視点を理解した資料構成
- 客観的に支える専門家の存在(社外CFO)
この“3つの通しやすさ”が揃ったとき、銀行はあなたを「安心して貸せる経営者」と評価します。
大切な融資、”通す”準備はできていますか?
ホンマル株式会社では、元銀行本部審査部出身の社外CFOが、「稟議が通る発言・資料」を一緒に設計し、審査突破を実現しています。
- 金利優遇の引き出し
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