【銀行が“通しやすい社長(貸しやすい社長)”の秘密】融資が通る発言・資料・戦略の黄金パターン

【“この案件、通しやすい”】と銀行に思わせる、社長の発言&資料の黄金パターン

【銀行が“通しやすい社長(貸しやすい社長)”の秘密】融資が通る発言・資料・戦略の黄金パターン

この記事は約6分で読めます。

銀行は「貸すか・貸さないか」を判断しているだけではありません。

実は──「この案件、上にどう通せるか?」と悩んでいるのは銀行員自身。

本記事では、元銀行審査部出身の筆者が、銀行の“稟議脳”に刺さる社長の発言と資料の型を、実例とともに徹底解説します。

早速!この記事の要約・ポイント
  1. 銀行員が“通しやすい”と感じる【5つの融資設計要素】とは?
     → 資金使途・返済原資・リスク対策・数字整合・社長の説明力
  2. 面談で差がつく!「この社長、稟議が書きやすい」と思われる【発言の型】を会話形式で徹底解説
  3. 稟議はロジックとストーリーの合わせ技。社内審査を突破する【伝わる資料】の条件とは?
  4. 【成功事例あり】格付けアップ×金利優遇×融資枠拡大を実現した不動産会社C社のアプローチを公開
  5. “銀行に通される社長”になるには?
     → 社外CFOが伴走して描く、銀行に刺さる言葉と数字のシナリオ戦略

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私たちは、1,000万円以上〜最大100億円規模の大口融資調達の豊富なノウハウを持っており、元銀行員の視点から、銀行との交渉や書類作成を徹底的にサポートします。

特に、大口融資の調達においては、細かな計画や銀行への信頼性のアピールが不可欠です。

当社では、銀行融資審査のプロフェッショナルが、企業の財務状況や事業計画をしっかりと分析し、最適な形で銀行へアプローチするお手伝いをいたします。

大口融資を成功させるためのご相談は、お気軽にお問い合わせください。

はじめに──銀行は「融資先」ではなく「社内提案」を見ている

銀行融資の「裏技」とは?見えない信頼づくりが実はカギ

銀行員が融資判断で最も重要視するのは、決算書の数字だけではありません。

実際の審査現場では、銀行員が社長の話し方・資料・姿勢をもとに「この案件、社内で通せるか?」をジャッジしています。

審査の第一関門は「稟議を書く行員が、上席をどう説得できるか」。

銀行内部にいると、この“プレゼンのしやすさ”こそが案件の明暗を分ける要素であると痛感します。

本記事では、元銀行審査部の筆者が、銀行員の頭の中を完全再現しながら、“通しやすい社長”が自然に使っている言葉や資料づくりの極意をお伝えします。

過去の関連記事:銀行・信金に決算書を提出するときの注意点7選|資金繰り表・3年計画で“未来”も見せる

銀行員の“稟議脳”を読み解こう

銀行担当者や支店長の“頭の中”を可視化できていますか?

銀行員が融資案件を審査する流れは、以下のようなプロセスです。

  1. 社長と面談(または決算書・資料の受領)
  2. 稟議資料の作成(=上司を説得するための資料)
  3. 本部審査部による最終審査

つまり、あなたが最初に接する銀行担当者は、「審査する人」ではなく、「通すための資料を作る人」です。

彼らは常に、こう考えています。

「この社長の言っていること、上司にどう説明しよう…?」

「稟議に書ける材料、十分に集まったかな…?」

その不安を取り除いてあげることが、融資を通す最大の近道です。

銀行員が「この案件、通しやすい」と感じる5つの設計要素

税理士やコンサルに任せきりで大丈夫?助言の質が資金調達を左右する

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設計要素銀行員が喜ぶ理由NG例OK例(伝わる型)
資金使途の明確化稟議にそのまま書ける=時短できる「運転資金として」「〇月〜〇月の仕入支払1960万円をカバー」
返済原資の見通し上席からの“出所ツッコミ”を回避できる「利益が出る予定です」「月商3000→3600万円・粗利率+2ptで+250万円の営業利益」
リスクと対応策想定外の指摘リスクをあらかじめ潰せる「たぶん大丈夫かと」「売上遅延時は広告費30%圧縮。CF-30%でも黒字維持」
数字の一貫性PL・BS・CFに整合性があると稟議が通しやすいPLは黒字/CFは赤字「税支払・投資・返済を連動させた6ヶ月CF計画で一貫性を担保」
社長の説明力30分で要点が揃えば稟議書きやすくなる回答が抽象的・長すぎる「資料3ページをご覧ください」+結論から順序立てて説明

面談で評価される社長の“8つの一言”――リアル会話で学ぶ

節税&大口融資の両立を図るためのポイント

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質問NG回答成功回答(ポイント)
新規投資の回収時期は?「2〜3年以内…だと思います」「24ヶ月で償却、月商+600万円・粗利率+3ptで営業益+180万円。回収は20ヶ月計算です」(数字+タイムライン)
資金繰りは大丈夫?「今のところ問題なし」「月次CFで6ヶ月先まで資金余裕2,100万円を維持します。Stressシナリオでも1,200万円残る設計です」(Base/Stress提示)
リスク要因は?「特には…」「最大リスクは原材料高騰10%UP。仕入先と長期契約し上限5%に抑えます」(リスク→対策の流れ)
競合優位性は?「品質が良い」「納期短縮率25%、R社比-3日。故障率0.2%で業界最小」(定量比較)

コツ:質問→数字→対策 の順に答えると説得力が跳ね上がる。

参考記事:【徹底解説】銀行融資に特化した社外CFOサービスとは?メリットと導入の流れ

【成功事例】格付けアップ×金利引下げ×融資枠拡大を同時に実現した不動産会社の戦略

「節税すると融資を受けにくい」は本当なのか?

▶ 状況

不動産会社A社は、10行以上の銀行と取引を行っており、やり取りの煩雑さや情報格差に課題がありました。

さらに、今後の投資計画を見据えて「金利優遇」や「追加融資枠」の確保が必要な状況でした。

▶ ホンマル株式会社の支援

  • 既存の決算書や試算表を分析し、情報開示レベルを強化
     → 銀行からの格付け評価を上げる施策を提案
  • 交渉の優先順位を明確化し、主要行との戦略的対話に集中
  • 担保・保証条件を整理し、銀行が“通しやすい”ストーリーと資料を整備

▶ 結果

  • 主要行からの融資枠を大幅に拡大
  • 金利優遇も獲得し、年間数百万円単位の金利コストを削減→この額は人件費1人分以上に相当
  • 将来の新規事業投資にも使える体制を整備し、財務的自由度が向上→タイミングを逃さず攻められる体制が整備

複数行交渉から「戦略的対話」へのシフトが、交渉力と格付けの双方を押し上げた事例です。

まとめ──通る社長は「稟議を書きやすい社長」

融資を“通す”のは銀行ではなく、
「あなたの言葉」と「あなたの資料」です。

銀行員に「この社長、稟議書きやすいな」と思わせることができれば、審査の通過率は格段に上がります。

そのために必要なのは、特別なカリスマ性ではなく──

  • 数字を使って論理的に説明する力
  • 銀行員の視点を理解した資料構成
  • 客観的に支える専門家の存在(社外CFO)

この“3つの通しやすさ”が揃ったとき、銀行はあなたを「安心して貸せる経営者」と評価します。

大切な融資、”通す”準備はできていますか?

ホンマル株式会社では、元銀行本部審査部出身の社外CFOが、「稟議が通る発言・資料」を一緒に設計し、審査突破を実現しています。

  • 金利優遇の引き出し
  • 通したい案件の計画書・交渉資料づくり
  • 銀行との関係性強化の戦略構築
  • 社外CFOとしての月次サポート

まずはお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

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代表コンサルタント・村松

銀行・本部審査部門にて2,000社以上の企業融資に携わってきたキャリアを持つ代表コンサルタント。銀行の融資営業・審査業務の両方の実務経験。豊富な知見を活かし「お客様の結果(銀行からの融資調達)にコミット」できます。経営者の方々の、事業繁栄につながる情報を発信します。