
資金調達の成功報酬(成果報酬・手数料)の相場は一体どのくらい?
元銀行員のプロが解説!
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こんにちは。「大口融資調達サポート」を運営しているホンマル株式会社・代表の村松です。
元大手銀行の本部審査部で約2,000社の融資審査に携わり、現在は中小企業の資金調達サポート・社外CFO業務を行っています。
今回は、
- 「資金調達のサポートを専門家に頼むときの成功報酬(成果報酬・手数料)の相場って、結局いくらぐらいが妥当なの?」
というモヤモヤを、できるだけ“銀行の中の人目線+経営者目線”の両方から整理してみます。
この記事でわかること
- 資金調達コンサルの成功報酬(成果報酬・手数料)の一般的な相場感
- 当社「大口融資調達サポート」の報酬体系と、他社との違い
- どんな会社なら外部の融資コンサルに頼んだほうが得か、判断するための視点
- 相談前に準備しておくとスムーズなチェックポイント
- 成功報酬(手数料)の相場
一般的には融資金額の3〜5%前後。
ただし、融資規模が大きくなると、報酬率は下がるケースが多いです。 - 当社のスタンス
当社は0.5〜5%の範囲で案件ごとに個別設定。
数千万円〜数十億円規模の大口案件に強みを発揮し、金額が大きいほど率を低く抑える設計にしています。 - 「頼んだ方が得な会社」と「まだ自力で十分な会社」
- 数千万円以上の設備資金・大口運転資金
- メインバンク以外にも2〜3行を巻き込んだ複数行調達
- こうしたケースでは、外部プロを入れた方がトータルでは有利になりやすいです。
- 一方、1000万円以下クラスの単発運転資金などであれば、顧問税理士+既存取引行だけで十分なケースもあります。
- 注意すべきポイント
- 「報酬率が安いかどうか」だけで選ぶのは危険
- 大口案件の経験が乏しい業者や、“誰が前面に立つのか”が不明瞭なスキームは、結果として条件悪化・時間ロスにつながるリスクもあります。
この記事を最後まで読んでいただくことで、
- 「相場として高い・安い」の話だけでなく
- 自社はそもそも外部のプロに頼むべきか
- 頼むとしたら、どんな報酬設計なら“フェア”と言えるのか
を、冷静に判断できる状態になっていただくことを目指しています。
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資金調達の成功報酬(手数料)の相場は一体どのくらい?

企業が資金調達を行う際、「外部のプロに依頼する」という選択肢は、まだまだ一般的とは言えません。
ただし、
- 特に1億円以上の設備投資
- 新規事業を含む複雑な資金スキーム
- メイン行+サブ行+政府系金融機関など、複数行の同時調達
といった“大型・複雑系”の案件では、外部プロを入れるメリットは一気に大きくなります。
一方で、気になるのが成功報酬(手数料)です。
この部分が不透明だったり、「思っていたより高い…」と感じてしまい、相談を躊躇している経営者の方も多い印象です。
そこでまずは、ざっくりとした一般的な相場感と、その中での当社のポジションを整理してみます。
一般的な成功報酬の相場感
成功報酬型の料金体系では、
「融資が実行された場合にのみ、融資金額の◯%を支払う」
という仕組みが一般的です。
よく見られるレンジは、
- 融資金額の3〜5%前後
です。
例えば、1億円の融資を調達した場合、
- 成功報酬3% → 300万円
- 成功報酬5% → 500万円
というイメージです。
一方で、
- 融資金額が数億〜数十億円規模になると、そのまま3〜5%を掛けると、報酬額が現実的でない水準になるため、
- 実務上は、規模に応じて報酬率を下げる(レーマン方式など)ことが多くなります。
一般的な相場と、当社の位置づけ
「成功報酬◯%です」と言われても、その数字が高いのか妥当なのか、判断しづらいと思います。
ざっくりですが、よく見られるパターンと、当社のスタンスを表にするとこんなイメージです。
| パターン | 成功報酬の目安 | 向いている案件イメージ |
|---|---|---|
| 一般的な資金調達コンサル会社 | 融資額の 3〜5%前後 | 〜5,000万円程度までの設備資金・運転資金など |
| 税理士事務所経由の融資サポート | 無料〜数%まで幅広い | 〜3,000万円程度の運転資金・短期のつなぎ資金等 |
| 当社:大口融資調達サポート | 0.5〜5%(金額に応じて変動・レーマン型) | 1億〜数十億円規模の設備資金・大口運転資金・複数行調達 |
当社は、「数百万円〜1,000万円の小ぶりな融資」を広く取りにいくのではなく、
数千万円以上、特に1億円以上の大口融資・複数行を巻き込んだ案件に特化し、金額が大きいほど報酬率を抑える
という料金設計にしています。
成功報酬のパーセンテージだけを見るのではなく、
- どのレンジの案件を得意としている会社なのか
- そもそも「自社のレンジ」に合っているのか
という目線で見ていただくことが大切です。
着手金や“その他の手数料”にも注意
成功報酬だけでなく、
- 着手金
- 成功報酬とは別に発生する追加費用(資料作成費・出張費など)
も、事前に確認しておくべきポイントです。
当社の場合は、
- 着手金:税抜30万円(原則全案件で共通)
- 成功報酬:融資額の0.5%〜(案件規模・難易度で変動)
- 着手金は最終的な成功報酬に含める設計
とし、契約前の段階で見積りを明示した上で契約することを徹底しています。
(※詳細は料金ページをご覧ください)
企業は資金調達でどのくらいのお金を借りれるのか?

「成功報酬の相場」と同じくらい、経営者の皆さんが気にされるのが、
「そもそも、うちはどのくらいの金額まで借りられるのか?」
というポイントですよね。
融資金額は、ざっくりと次のような要素によって決まります。
01|事業規模と年商
まず大きいのが、事業規模(年商)です。
- 年商5億円以上の中小企業であれば、数千万円〜数億円規模の融資を受けることが一般的。
- 年商10億円の企業であれば、設備資金や長期運転資金として、数億円単位の融資が十分視野に入ります。
もちろん、業種や収益性によっても変わりますが、ざっくりとした“レンジ感”として押さえておくとよいでしょう。
02|財務状況と信用力
次に重要なのが、財務状況と信用力です。
- 過去の業績(売上・利益の推移)
- キャッシュフローの安定度
- 自己資本比率や借入金の水準
- 税金や社会保険料の滞納の有無
など、「返済していける力があるか」が冷静に見られます。
たとえ年商が大きくても、
- 利益が安定していない
- 既存借入の返済でカツカツ
- 税金や社会保険料に遅れがある
といった場合には、“一気に大きな借入を増やす”のは慎重にならざるを得ません。
03|資金用途(何に使うお金か)
資金用途によっても、出せる金額の上限は変わります。
- 設備投資や事業拡大の資金
→ 事業性評価がしっかりしていれば、高額の融資を受けやすい - 短期の運転資金・一時的な資金繰り補填
→ 必要額は比較的小さくなりがちで、審査の目線も変わってきます
同じ「1億円」でも、
- 物流倉庫の建設資金としての1億円と、
- 赤字補填のための運転資金としての1億円
では、銀行の受け止め方はまったく違います。
04|金融機関との関係性
案外見落とされがちですが、銀行との関係性も非常に重要です。
- 取引年数
- 預金・借入・手数料ビジネスなど、どれだけ取引をしているか
- 日頃からの情報共有やコミュニケーション
こうした積み重ねが、
「この会社になら、大口の融資を出してもいい」
という判断につながっていきます。
実例|当社サポートで6億円以上の設備資金を調達したケース
当社が支援した例では、
- 年商約◯◯億円の運送会社様が、
- 物流倉庫建設のために6億円以上の設備資金を調達
したケースがあります。
このとき重要だったのは、
- 単に「いくら借りたいです」と言うのではなく、
- 投資額・回収期間・収益シミュレーション・DSCR・債務償還年数などを、銀行審査部の目線で整理した資料を準備したことです。
「いくらまで借りられるか」は、会社ごとに大きく異なりますが、
“銀行にどう説明するか”で、同じ会社でも出てくる回答が変わる、というのが現場感覚です。
以下のボタンから、運送会社様が物流倉庫建設に伴う資金調達を果たした具体例が確認できますので、よろしければご覧ください。
資金調達コンサルに依頼するメリット3つ

ここからは、
「そもそも、成功報酬を払ってまで外部のプロに頼む意味はあるのか?」
という視点で、メリットを整理します。
メリット① 金融機関との交渉力が上がる
大口融資を受けるためには、
「どの銀行の誰に、どういうストーリーで話を持っていくか」が非常に重要です。
- 担当者が何を気にしているか
- 支店長・本部審査がどこをチェックするか
- 「今期の営業方針」との相性
こうした“銀行側の事情”を知らずに交渉を進めると、
- 「感覚的に難しそうですね」
- 「本部の判断になりますので…」
と、ふわっとした理由で話が止まってしまうことも少なくありません。
元銀行本部の審査部にいたような人間が間に入ると、
- 銀行の“ツボ”を押さえた資料の作り方
- 説明の順番
- 事前に潰しておくべき懸念点の整理
ができるので、結果として条件面・スピード面で有利になりやすいのが現実です。
メリット② 時間と手間を大幅に削減できる
資金調達には、想像以上に手間がかかります。
- 事業計画書・試算表・資金繰り表の作成・修正
- 銀行との打合せ調整・メールや電話でのやり取り
- 各行ごとの“言い回し”やフォーマットの合わせ込み
これらをすべて社長自身がやっていると、本業の時間が削られ、結果として機会損失につながります。
外部コンサルに依頼することで、
- 「ベースの資料」はプロ側で組み立て、
- 社長は中身の意思決定と、要所の説明に集中
という役割分担ができるようになります。
メリット③ 最適な融資条件を引き出しやすくなる
同じ会社・同じ案件でも、
- どの金融機関に、
- どのタイミングで、
- どういう組み方で相談するか
によって、出てくる条件が変わってきます。
- 金利 0.◯%の差
- 据置期間があるかないか
- 返済期間が1〜2年違う
これだけでも、キャッシュフローへのインパクトは数百万円〜数千万円単位になり得ます。
外部のプロは、「どの金融機関が、どのような案件に積極的か」という“肌感”を持っているため、
- 相談する順番
- 各行への説明の仕方
- 協調融資・保証付き/プロパーの組み合わせ
などを最適化し、トータルで有利な条件を引き出すことに貢献できます。
資金調達コンサルに依頼するデメリット2つ

もちろん、外部のプロに依頼することにはデメリットもあります。
ここも包み隠さずお伝えします。
デメリット① 費用(成功報酬)が発生する
一番わかりやすいのは、やはり費用負担です。
- 成功報酬として、融資金額の数%
- プラスして、着手金やその他の手数料
が発生します。
このとき大事なのは、
「いくら払うか」だけでなく、「そのコストに見合う条件改善・時間短縮・安心感が得られるか」
で見ることです。
極端な話、
- 手数料は安いが、条件がイマイチで、交渉も進まず時間だけかかる会社よりも、
- 手数料は一定程度かかるものの、きちんと条件改善とスピードを出してくれる会社
の方が、トータルコストは安くつくことも多いのが実務の感覚です。
デメリット② プロの選定を間違えると逆効果になりうる
もうひとつのデメリットは、
「誰に頼むかを間違えると、むしろ逆効果になりうる」
という点です。
例えば、
- 創業融資など1,000万円以下の案件は得意だが、大口融資の経験がほとんどない
- 粉飾まがいのスキームや、過度に甘い事業計画を勧めてくる
- 実際に銀行と交渉するのは“別の人”で、誰が表に立つのか不透明
といった会社に当たってしまうと、
- 銀行の信用を落とす
- その後の取引がやりにくくなる
- 最悪、「あのコンサル会社がついている先」扱いになってしまう
というリスクにもつながります。
結局のところ、
「タダ同然の手数料で何とかします」という業者より、
「それなりの報酬はかかるが、そのぶん結果に責任を持つ」
業者のほうが、長い目で見ると会社にとってプラスになる
というのが、私自身の考えです。
こんな会社は、外部のプロに相談したほうが「得」です

ここまで読んでいただいたうえで、
「うちは、そもそも外部コンサルを入れるべきフェーズなのか?」
を判断するために、チェックリストを用意しました。
いくつ当てはまるか、ざっと数えてみてください。
- 設備投資や新規事業で、数千万円以上の資金調達を検討している
- メインバンクだけでなく、2〜3行から相見積もり的に提案を受けたい
- 顧問税理士はいるが、銀行との交渉や“社内説明用の資料づくり”までは手が回っていない
- 過去に融資交渉で苦い経験があり、今回こそはしっかり条件を詰めておきたい
- 社長自身が、銀行調整・資料チェック・稟議想定まで全部やっており、本業の時間を削られている
- すでに数億円単位の借入があり、今後の返済計画と追加借入のバランスが不安
3つ以上当てはまる場合は、
「成功報酬を払ってでも、プロに入ってもらった方が結果的に得をする」ゾーン
に入っている可能性が高いと考えています。
逆に、
- 1000万円規模の短期運転資金のみ
- メインバンクとの関係も良好で、条件も概ね納得できている
といったケースであれば、外部コンサルを無理に入れる必要はないと思います。
ホンマル株式会社の料金体系とスタンス

最後に、当社「大口融資調達サポート」の料金とスタンスを簡単にまとめます。
着手金+成功報酬型
- 着手金:税抜30万円(原則共通)
- 成功報酬:融資額の0.5%〜(融資額が大きいほど料率を抑えるレーマン方式)
着手金は、
- プロジェクトに必要なリソース確保
- 企業側・当社側、双方の“本気度”の確認
という意味も含めて設定しています。
もちろん、成功報酬発生時には着手金分を差し引いた形で精算します。
大口・難易度の高い案件に特化
当社が主にお手伝いしているのは、
- 数千万円〜数十億円規模の設備資金・長期運転資金
- 複数行による協調融資
- 再生案件に近い、難易度の高い大口融資
といった案件です。
「創業融資」や「数百万円クラスの短期運転資金」などは、顧問税理士や地元の金融機関で十分対応できるケースがほとんどなので、当社としても無理にお受けしていません。
自社の場合の成功報酬イメージを知りたい方へ
ここまで読んでくださった方は、きっと今、
- 「うちの場合、もしお願いしたら、成功報酬はいくらぐらいになりそうか?」
- 「そもそも、外部コンサルを入れるべきフェーズに来ているのか?」
といったモヤモヤを感じられているかもしれません。
当社では、
- 現在の銀行取引状況
- 調達したい金額とスケジュール感
- 直近の決算内容や、今後の投資計画
などを簡単にヒアリングしたうえで、
- おおよその成功報酬のレンジ
- 外部プロを入れるべきかどうかの考え方のポイント
- 今のうちから銀行に伝えておくと良い一言アクション
を、できるだけフラットな立場でお伝えしています。
「まだ依頼するかどうか決めていないが、まずは情報整理だけしたい」
という段階でも、もちろん大丈夫です。
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【まとめ】相場の数字より、「誰と組むか」が大事

最後に、この記事のポイントをもう一度整理します。
- 資金調達コンサルの成功報酬は、一般的に融資額の3〜5%前後 が一つの目安
- 大口・複雑案件では、融資額が大きいほど料率を下げる(レーマン方式)のが実務的
- 外部プロを入れることで、
- 銀行との交渉力アップ
- 資料作成などの時間・手間の削減
- 複数行からの最適条件の引き出し、といったメリットが期待できる
- 一方で、
- 成功報酬などの費用負担
- コンサル選定を間違えた際のリスクもあるため、実績とスタンスの見極めが重要
そして何より大事なのは、
「成功報酬が安いか高いか」だけを見るのではなく、
「自社のフェーズ・案件の難易度に合った“相棒”を選べているか」
という視点だと思っています。
もしこの記事を読んで、
- 「うちの案件は、まさにこのゾーンかもしれない」
- 「一度、銀行側の目線も踏まえて整理してほしい」
と感じられた方は、ぜひ一度、現状だけでも共有してみてください。
大口融資の成否は、「審査に乗せる前の準備」でほぼ決まります。
その準備の部分から、ホンマル株式会社がお手伝いできれば嬉しいです。
参考記事:ホンマル株式会社はどんな会社? 銀行融資調達サポートと月額制「社外CFO」の実力を徹底解説
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