
【融資の実行とは?】
企業が融資を受ける際のスケジュールや注意点を徹底解説!
この記事は約7分で読めます。
- 「融資の実行」とは、資金が口座に振り込まれる“その瞬間”のこと。
- 「申し込んだ=すぐに入金」は幻想。実際は段取りと時間が必要。
- 設備投資系の融資は“分割実行”になることもあるので注意。
- 一番やってはいけないのは、承諾=確約と勘違いすること。
- 銀行の動きとスケジュール感を“逆算”するのが鉄則。
- 税理士さんだけでは限界がある。融資のプロと組むのが近道。
こんにちは、ホンマル株式会社の村松です。
日々、多くの企業さまから「融資について相談したいんですけど…」というお問い合わせをいただいていますが、先日聞かれたことがあります。
「融資の“実行”って、結局いつお金が振り込まれるんですか?」
というご質問です。
この「融資実行」って言葉、なんとなくわかった気になりがちですが、実はしっかり理解しておかないと後で“うっかり資金ショート…”なんて事態もありえます。
そこで今回は、
- 融資の実行がどういう意味なのか?
- どんな流れで進むのか?
- どこに落とし穴があるのか?
“元銀行審査官”の視点から、できるだけわかりやすく、でも中身はしっかり濃く、お話ししていきます。
関連記事(こちらもぜひ): 銀行融資の審査期間はどのくらい? 審査期間の目安や審査期間を短くするためのポイント!
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融資の実行とは? 〜銀行からの“着金”がゴールじゃない〜

まず、最初にハッキリさせておきましょう。
「融資の実行」とは、銀行からお金が実際に口座に振り込まれること。
はい、それだけです。
でも、それが「めちゃくちゃ大変で時間がかかる」のが現実なんです。
たとえば、あなたが運送会社を経営していて、「そろそろ大型車を追加で買いたいな」と思ったとします。
見積を取って、銀行に「融資お願いします!」と申し込んだら、3日後にはお金が入ってくる…なんてことは、ほぼありません。
実際には、
- 審査書類を集めて
- 銀行と何度もやりとりして
- 稟議を通して
- 契約書を交わして
- 必要なら登記を済ませて
ようやく、お金が口座に振り込まれる。
この一連の流れすべてを経て、はじめて「融資実行」となるわけです。
つまり、「申し込んでから振り込まれるまで」には、早くても2週間〜1ヶ月、長いと2〜3ヶ月かかるケースもあるんです。
過去の関連記事:【警告】銀行が“絶対に”聞きたくない社長の言動5選!|銀行審査・注意してください
企業が融資を受ける際の具体的なスケジュール|“逆算”しないと危ない

ここでは、企業が銀行融資を申し込んでから「実行される」までの、ざっくりしたスケジュールをご紹介します。
▶︎ STEP①|まずは銀行に相談(希望する実行日の2ヶ月前が理想)
まず大切なのは、「早めに相談すること」。
「来週、設備の支払いがあるから、そのために融資してもらおう」
こんな風にギリギリに相談しても、正直、銀行からは
「もっと早く言ってくれれば…」
と思われてしまいます。
実際、運送業・建設業・製造業のような「モノが絡む投資」って、予定を立てて進めることが多いですよね?
だったら、「計画が見えてきたタイミングで銀行にも話を通しておく」のが鉄則です。
参考記事(こちらもぜひ):【銀行担当者が来ない】担当が変わったら、急に来なくなった?その理由と対策を徹底解説!
▶︎ STEP②|必要資料を提出 → 銀行が審査(2〜4週間)
銀行に申し込む際に提出する書類は、主にこのあたり
- 過去3期分の決算書
- 最新の試算表
- 借入一覧表
- 見積書や売買契約書などの「資金使途が分かる資料」
- 必要に応じて、資金繰り表や事業計画書
参考記事(こちらもぜひ):【完全ガイド】銀行が評価する事業計画書の作り方と融資獲得のコツ
このとき、「資料が曖昧だったり、宛名なしの見積書を出してしまう」というミスもよくあります。
でもそれ、審査が一旦ストップする原因になります。
銀行も人間です。
「あ、この会社ちゃんとしてるな」と思ってもらえるよう、資料の“見せ方”や“整え方”も意外と重要なんです。
参考記事(こちらもぜひ):銀行融資に必要な書類とは?融資を受けるまでの流れについても解説!
▶︎ STEP③|承諾が出たら、契約フェーズへ(登記や書類手続き)
銀行から「融資の承諾が出ました!」と言われると、つい安心してしまいがち。
でもここからが本番です。
この時点では、まだお金は振り込まれていません。
やるべきことは
- 金銭消費貸借契約の締結
- 抵当権設定登記(担保がある場合)
- 融資実行までになんらかの契約書などの資料提出が条件の場合も
このあたりの手続きで思わぬ時間がかかるケースもあるので、承諾が出ても気を抜かないことが大事。
企業が融資を受ける際の“最大の注意点”とは?

ではここからは、実際に多くの企業を支援してきた中で「これだけは注意して!」と声を大にして伝えたいポイントをいくつかご紹介します。
▶︎【注意①】「承諾=確定」と思って油断しない!
これ、意外と多いんですが…
銀行から「今回の件、稟議が通りました」と言われると、
「よかった!ではあとはお金が入ってくるだけだな〜」
って思いがちですよね。
でも、まだ気を抜くのは早いです。
実は、ここでトラブルが起こると「白紙」に戻ることもあります。
- 契約書に不備がある
- 担保登記が間に合っていない
- 審査後に業績が急落した
- 資金使途が変更になった
こうした事情が発生すると、承諾済みの案件でもストップがかかることがあるんです。
つまり、「着金確認までは安心しない」が鉄則です。
参考記事(こちらもぜひ):【警告】銀行融資の「後」に絶対やってはいけない5つのNG行動|元審査官が本音で語ります!
▶︎【注意②】「入金日」から逆算して行動しないと間に合わない!
これも非常に多いです。
「支払いが◯月◯日だから、その2週間前に銀行に行けば間に合うでしょ?」
…いいえ、それだと間に合わない可能性が高いです!
繰り返しになりますが、融資って「今日言って、明日出るもの」じゃありません。
見積・資料の収集 → 銀行との面談 → 稟議 → 契約 → 登記手続き → 入金と、ひとつひとつに時間がかかるんです。
とくに不動産購入や建物建設など、金額が大きいケースでは2〜3ヶ月かかることもザラ。
なので、
「いつ必要か?」ではなく「いつから準備すべきか?」という“逆算の思考”が超重要です。
▶︎【注意③】設備資金は“分割実行”もある
たとえば、建設業や製造業、不動産業などの設備投資案件でよくあるのが「分割実行」。
これは、例えばこんな流れです。
- 着工時にまず1,000万円実行
- 建物ができたら残りの5,000万円を実行
この場合、最初の実行時にも契約書や登記が必要で、その都度、銀行とのやり取りが発生します。
また、着工のタイミングに間に合わないと、施工会社への支払いが遅れてしまうリスクも。
なので、こういう分割パターンのときは、「いつ・どのタイミングで資金が必要なのか?」を先に洗い出しておくのが大切です。
参考記事(こちらもぜひ):設備投資は銀行融資を活用せよ!審査目線から読み解く“成功の鍵”とは?
▶︎【注意④】税理士さんだけに任せない!
最後にもうひとつ大事な話。
税理士さんって、決算や申告では頼りになる存在ですが、融資の現場感までは持っていないことも多いんです。
- プロパー融資の通し方
- 銀行の稟議に刺さる資料の作り方
- 担当者の“裏の考え”の読み方
これらって、実際に「銀行の中の人」だった経験がないと、なかなか肌感ではわかりません。
銀行と向き合うなら、「銀行目線で動けるプロ」を横につけることが、結果的に融資成功の近道になるんです。
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【まとめ】融資の実行には、“逆算”と“段取り”がすべて!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
最後にもう一度、ポイントをざっくりおさらいしましょう。
融資の実行=銀行からの入金。でもそこに至るまでが長い!
- 融資の「実行」とは、あくまで“着金”の瞬間。
- 申し込みから入金まで、最短でも2週間〜1ヶ月。長ければ3ヶ月かかることも。
スケジュールは「逆算」が基本!
- 入金日から逆算して、2ヶ月前には銀行に相談を。
- 分割実行・登記・保証協会面談など、想定外の工程が多い!
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- 銀行内部の動き、稟議通過のコツ、実行までの段取り…
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