【融資の実行とは?】企業が融資を受ける際のスケジュールや注意点を徹底解説!

【融資の実行とは?】
企業が融資を受ける際のスケジュールや注意点を徹底解説!

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早速!この記事の要約・ポイント
  1. 「融資の実行」とは、資金が口座に振り込まれる“その瞬間”のこと。
  2. 「申し込んだ=すぐに入金」は幻想。実際は段取りと時間が必要。
  3. 設備投資系の融資は“分割実行”になることもあるので注意。
  4. 一番やってはいけないのは、承諾=確約と勘違いすること。
  5. 銀行の動きとスケジュール感を“逆算”するのが鉄則。
  6. 税理士さんだけでは限界がある。融資のプロと組むのが近道。

こんにちは、ホンマル株式会社の村松です。
日々、多くの企業さまから「融資について相談したいんですけど…」というお問い合わせをいただいていますが、先日聞かれたことがあります。

「融資の“実行”って、結局いつお金が振り込まれるんですか?」

というご質問です。

この「融資実行」って言葉、なんとなくわかった気になりがちですが、実はしっかり理解しておかないと後で“うっかり資金ショート…”なんて事態もありえます。

そこで今回は、

  • 融資の実行がどういう意味なのか?
  • どんな流れで進むのか?
  • どこに落とし穴があるのか?

“元銀行審査官”の視点から、できるだけわかりやすく、でも中身はしっかり濃く、お話ししていきます。

関連記事(こちらもぜひ): 銀行融資の審査期間はどのくらい? 審査期間の目安や審査期間を短くするためのポイント!

融資の実行とは? 〜銀行からの“着金”がゴールじゃない〜

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まず、最初にハッキリさせておきましょう。

「融資の実行」とは、銀行からお金が実際に口座に振り込まれること。

はい、それだけです。

でも、それが「めちゃくちゃ大変で時間がかかる」のが現実なんです。

たとえば、あなたが運送会社を経営していて、「そろそろ大型車を追加で買いたいな」と思ったとします。
見積を取って、銀行に「融資お願いします!」と申し込んだら、3日後にはお金が入ってくる…なんてことは、ほぼありません。

実際には、

  • 審査書類を集めて
  • 銀行と何度もやりとりして
  • 稟議を通して
  • 契約書を交わして
  • 必要なら登記を済ませて

ようやく、お金が口座に振り込まれる。

この一連の流れすべてを経て、はじめて「融資実行」となるわけです。
つまり、「申し込んでから振り込まれるまで」には、早くても2週間〜1ヶ月、長いと2〜3ヶ月かかるケースもあるんです。

過去の関連記事:【警告】銀行が“絶対に”聞きたくない社長の言動5選!|銀行審査・注意してください

企業が融資を受ける際の具体的なスケジュール|“逆算”しないと危ない

「節税すると融資を受けにくい」は本当なのか?

ここでは、企業が銀行融資を申し込んでから「実行される」までの、ざっくりしたスケジュールをご紹介します。

▶︎ STEP①|まずは銀行に相談(希望する実行日の2ヶ月前が理想)

まず大切なのは、「早めに相談すること」。

「来週、設備の支払いがあるから、そのために融資してもらおう」

こんな風にギリギリに相談しても、正直、銀行からは

「もっと早く言ってくれれば…」

と思われてしまいます。

実際、運送業・建設業・製造業のような「モノが絡む投資」って、予定を立てて進めることが多いですよね?
だったら、「計画が見えてきたタイミングで銀行にも話を通しておく」のが鉄則です。

参考記事(こちらもぜひ):【銀行担当者が来ない】担当が変わったら、急に来なくなった?その理由と対策を徹底解説!

▶︎ STEP②|必要資料を提出 → 銀行が審査(2〜4週間)

銀行に申し込む際に提出する書類は、主にこのあたり

このとき、「資料が曖昧だったり、宛名なしの見積書を出してしまう」というミスもよくあります。
でもそれ、審査が一旦ストップする原因になります。

銀行も人間です。

「あ、この会社ちゃんとしてるな」と思ってもらえるよう、資料の“見せ方”や“整え方”も意外と重要なんです。

参考記事(こちらもぜひ):銀行融資に必要な書類とは?融資を受けるまでの流れについても解説!

▶︎ STEP③|承諾が出たら、契約フェーズへ(登記や書類手続き)

銀行から「融資の承諾が出ました!」と言われると、つい安心してしまいがち。

でもここからが本番です。
この時点では、まだお金は振り込まれていません。

やるべきことは

  • 金銭消費貸借契約の締結
  • 抵当権設定登記(担保がある場合)
  • 融資実行までになんらかの契約書などの資料提出が条件の場合も

このあたりの手続きで思わぬ時間がかかるケースもあるので、承諾が出ても気を抜かないことが大事

企業が融資を受ける際の“最大の注意点”とは?

税理士やコンサルに任せきりで大丈夫?助言の質が資金調達を左右する

ではここからは、実際に多くの企業を支援してきた中で「これだけは注意して!」と声を大にして伝えたいポイントをいくつかご紹介します。

▶︎【注意①】「承諾=確定」と思って油断しない!

これ、意外と多いんですが…
銀行から「今回の件、稟議が通りました」と言われると、

「よかった!ではあとはお金が入ってくるだけだな〜」

って思いがちですよね。
でも、まだ気を抜くのは早いです。

実は、ここでトラブルが起こると「白紙」に戻ることもあります。

  • 契約書に不備がある
  • 担保登記が間に合っていない
  • 審査後に業績が急落した
  • 資金使途が変更になった

こうした事情が発生すると、承諾済みの案件でもストップがかかることがあるんです。

つまり、「着金確認までは安心しない」が鉄則です。

参考記事(こちらもぜひ):【警告】銀行融資の「後」に絶対やってはいけない5つのNG行動|元審査官が本音で語ります!

▶︎【注意②】「入金日」から逆算して行動しないと間に合わない!

これも非常に多いです。

「支払いが◯月◯日だから、その2週間前に銀行に行けば間に合うでしょ?」

…いいえ、それだと間に合わない可能性が高いです!

繰り返しになりますが、融資って「今日言って、明日出るもの」じゃありません。

見積・資料の収集 → 銀行との面談 → 稟議 → 契約 → 登記手続き → 入金と、ひとつひとつに時間がかかるんです

とくに不動産購入や建物建設など、金額が大きいケースでは2〜3ヶ月かかることもザラ。

なので、

「いつ必要か?」ではなく「いつから準備すべきか?」という“逆算の思考”が超重要です。

▶︎【注意③】設備資金は“分割実行”もある

たとえば、建設業や製造業、不動産業などの設備投資案件でよくあるのが「分割実行」。

これは、例えばこんな流れです。

  • 着工時にまず1,000万円実行
  • 建物ができたら残りの5,000万円を実行

この場合、最初の実行時にも契約書や登記が必要で、その都度、銀行とのやり取りが発生します。

また、着工のタイミングに間に合わないと、施工会社への支払いが遅れてしまうリスクも。

なので、こういう分割パターンのときは、「いつ・どのタイミングで資金が必要なのか?」を先に洗い出しておくのが大切です。

参考記事(こちらもぜひ):設備投資は銀行融資を活用せよ!審査目線から読み解く“成功の鍵”とは?

▶︎【注意④】税理士さんだけに任せない!

最後にもうひとつ大事な話。

税理士さんって、決算や申告では頼りになる存在ですが、融資の現場感までは持っていないことも多いんです。

  • プロパー融資の通し方
  • 銀行の稟議に刺さる資料の作り方
  • 担当者の“裏の考え”の読み方

これらって、実際に「銀行の中の人」だった経験がないと、なかなか肌感ではわかりません。

銀行と向き合うなら、「銀行目線で動けるプロ」を横につけることが、結果的に融資成功の近道になるんです。

✅ 詳しく知りたい方は当社YouTubeチャンネルでも解説中! 📺【元銀行審査官ムラマツ|銀行攻略ラボ】

参考記事:他人と比べない経営が強い会社をつくる|“ひたすら自分に集中する”経営者が成功する理由

【まとめ】融資の実行には、“逆算”と“段取り”がすべて!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

最後にもう一度、ポイントをざっくりおさらいしましょう。

融資の実行=銀行からの入金。でもそこに至るまでが長い!

  • 融資の「実行」とは、あくまで“着金”の瞬間。
  • 申し込みから入金まで、最短でも2週間〜1ヶ月。長ければ3ヶ月かかることも。

スケジュールは「逆算」が基本!

  • 入金日から逆算して、2ヶ月前には銀行に相談を。
  • 分割実行・登記・保証協会面談など、想定外の工程が多い!

顧問税理士だけじゃ足りない。銀行と“同じ視点”で動ける人を味方に!

  • 銀行内部の動き、稟議通過のコツ、実行までの段取り…
  • 「元審査官」の目線があれば、融資はもっとスムーズに通る。

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この記事を書いた人

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代表コンサルタント・村松

銀行・本部審査部門にて2,000社以上の企業融資に携わってきたキャリアを持つ代表コンサルタント。銀行の融資営業・審査業務の両方の実務経験。豊富な知見を活かし「お客様の結果(銀行からの融資調達)にコミット」できます。経営者の方々の、事業繁栄につながる情報を発信します。